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それは、私がまだ5歳くらい頃。
子供同士で「お誕生日会」というのを自宅でし合っていた。
私のお誕生日会の朝早くに、母が満面の笑みで「ちょっとこっちおいで!」と呼んだ。
なんだろうと急いで母の声がする方に行くと、そこには大きな木の長方形の箱があった。
その上にさらしの布がかけてあり湯気が立っていた。
母は嬉しそうにそのさらしを取った。
「ほら、お赤飯、市場の御餅屋さんで蒸してもらって今、持って帰ってきたんよ」
子供というものは残酷である。
私はそれを見てひとこと言った。
「いらん、お赤飯なんかいらん。みんな、そんなん食べへん。・・・嫌いやそんなん」
その言葉を聞いた母はとても哀しそうな顔をして、それでも負けん気を出していった。
「そ、いらないならご近所に配るわ・・もういい」
母は再びさらしの布をその上にかけた。
私のお誕生日会も終わり夕焼けが空を染める時刻になった。
ご近所に住む仲の良いおばさんが来て私に言った。
「ね?・・・お母さん、朝、早くから出かけていって、あのお赤飯、自分の手で歩いて持って帰ってきたんよ。配達してたら、お友達がくるのに間に合わないからって・・・あれ、すごく重いのにね」
私は泣きそうになった。
市場から私の自宅までは早足で歩いても20分はかかる距離だった。
それをあの80cmくらいはあったかと思うお赤飯がびっしりと入った木の蒸し器を・・・
母は両腕で持って歩いて帰ってきてくれたのだ。
その夜、私はお赤飯を何杯もおかわりした。
母は嬉しそうだった。
「ほら、やっぱり美味しいでしょ?お友達にも食べてもらったらよかったのに」
あれから随分と年月が経った。
母親というものは、どんなに子供に裏切られたり、辛い思いをさせられても辛抱強く愛情をかけてくれるものだ。
私はようやく、そんなことがわかる年齢になった。
母は私の中にいつもいる。
福太郎 2008-03-28 00:00:00 提供:タイヘイ株式会社
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