行ってきたよ、
産みの母の家に。
旦那には2人の母がいます、
産みの母と、育ての母です。
産みの母は、未婚で旦那を産んで
旦那3才の時に「もう育てられない」と旦那を手放しています。
産み母は厚化粧の派手派手で、魔女のような風貌です。
自称霊感体質で
「自分には不思議な力が有る。霊的な能力が有る」と言います。
心霊現象に懐疑的な私は、いつも白けてしまいます。
そして産みの母に会うと避けられない恐ろしい事が有ります。
それは「食べなさい。食べなさい。あれも食べなさい。これも食べなさい」の食え食え攻撃です。
「食え食え攻撃」に備えて、私は、旦那も息子も腹ペコの状態で臨ませました。
旦那も息子も、空腹で不機嫌です。
でも耐えろ!もうすぐ「やめちくりー」と思う程、食いモンが出るから。
さて、約束のランチタイム、
早速、産み母と共に海鮮料理のお店に。
そこで全員がそれぞれ定食を注文するも
産み母は
「定食だけじゃ寂しいでしょ。もっと頼みましょ」と、タコの天婦羅2皿に、サザエの壷焼きを注文。
「そんなに頼まなくて大丈夫です」と言う私を無視して、産み母は注文します。
ランチを頂くと満腹で、息子など
食べ過ぎて少し気持ち悪くなっています。
お店を出ると、産み母の旦那様のお墓参りに行き、その後、産み母宅にお邪魔します。
すかさず産み母が
「何か食べる?お菓子食べる?手作りパンも有るけど」。
「いえ、本当にお腹いっぱいです」
「じゃ、ブドウ食べる?」
「はあ、じゃあ頂きます」
ブドウを頂きながら、早速霊現象の話が始まります。
産み母の話では、亡くなった旦那様がこの家にまだ居て、最近座布団が動くと言うのです。
「証拠の写真も有るのよ。これが動く前、これが動いた後。
ね?座布団が動いてるでしょ?」
はぁ?
なんで、動く前に写真撮ってんすか?
これは私が撮った、その座布団の写真。
人物写真は亡くなった旦那様。

この仏壇前の座布団が動くんだって。
この座布団話以外にも、リアクションに困る心霊話が延々続きます。
どれも信憑性の薄い話ばかりです。
身を乗りだして聞いているのは、旦那だけ。
旦那は、産み母の心霊話を信じており、産み母に不思議な力が有る事も信じています。
母親に不思議な能力が有るのだから、自分にも有るはずだと信じたいようです。
心霊話が一段落すると、
「お芋を電子レンジで蒸かす便利グッズを買ったのよ。お芋、食べる?」
「いえ、本当にお腹いっぱいです」
「味見だけ、ね、味見だけして頂戴よ」
電子レンジチーン。
「ほーら、出来た。ね、どう?食べて食べて」
旦那は
「こんなに食べられないって~」と言いつつ、産み母にデレデレでお芋を食べます。
更に産み母は
電子レンジチーン。
「トウモロコシも食べてみて」
「え?本当に食べられませんから」
「味見して、味見。せっかく作ってんだから」と、恩着せがましい言い方で、次から次へと食べさせます。
「手作りパンも有るの。食パン2斤。食べる?」
2斤
「ホントに、食べられませんから」
私は形だけと思い、お芋を一口と、トウモロコシを数粒だけ口に入れました。
息子はお腹いっぱいで、どちらも食べられません。
産み母は更に
「朝早くから、混ぜご飯の用意をしといたの。夕飯用にね。ほらっ、ほらっ」と
有り得ない程、大量の混ぜご飯の具材を見せ付けてきます。
うっ、お腹いっぱいなのに。
しかも、夕飯を食べる約束なんてしてないのに。
私は頑張って
「家で犬が待ってるので、お夕飯までご一緒は出来ないのですが…」と伝えましたが、
産み母、私をガン無視です。
産み母は、旦那の方に
「混ぜご飯よ~」と大量の具材を見せます。
お腹いっぱい過ぎて苦しい息子は、不安そうに私の顔を見ます。
すると不穏な空気を感じ取った旦那が
「悪いけど帰るよ」と伝えてくれました。
いつもは「しょうがないな~」と産み母に従う旦那が!
エライ!
はい、拍手!
産み母、一気に不機嫌になります。
大きな音をガンガンたてながら
「残されても困るんですよ!全部持ってって頂戴!」と
混ぜご飯をタッパーに移します。
旦那が「あの…お母さんの分は?」と聞くも
「私は要りませんからっ!」
ガン!ガン!
そして産み母
「あれも、これも」とパンやお菓子やお料理便利グッズなどを「お土産に」と袋に詰めます。
更に更に
「私の服、あげようか?」
イヤーーーー
70才の超派手派手衣装要らねーー
そもそもサイズ合わねーー
産み母の服は
例えるなら演歌歌手のステージ衣装。
全面に薔薇が散りばめられていたり、
ヒラヒラ~とかスケスケ~とかキラキラ~とかです
「形だけ貰っとけば?」と思った方もいらっしゃるでしょう。
しかし産み母は粘着質の性格で、服なんて貰おうものなら
「着てる?どう?着てるとこ見せて」と、しつっこいのです。
私は
「いえ。大丈夫ですから」と断りました。
それでも産み母は
「見てみてよ、ねぇ。持ってくるから。チェックの服よ。チェック嫌い?チェック。一回、見てみようか。持ってきてみるね」と引きません。
困っていると、これも旦那が
「お母さんの服は、年齢が合わないだろう。それにサイズも」と助け船を出してくれました。
不穏な空気にはなりましたが、ステージ衣装も免れました。
帰りの車の中で
「さっきは助けてくれて有り難う」と旦那に言うと、
息子が「俺も大変だったな。だって、トイレ行きなさい、トイレ行きなさいって、何回も何回も言うんだもん。何回言うんだろうって…もうホントいやになっちゃった」。
すると旦那
「そんなに悪口言うなら、もう産み母の家に行かなくていい」。
誉めてお礼を言ったつもりが、怒らせてしまいました。
旦那は、捨てられてもなお産み母を慕っているのです。
そんな産み母は、将来同居を狙っているのです。
旦那様に先立たれて寂しいのです。
しかし育ての母の手前、今は同居を強く迫れないだけなのです。
育ての母に万が一の事が有れば、産み母はすぐに同居を迫って来るでしょう。
旦那も将来の同居を前提に
「もっと頻繁に会えばいい、家族なんだから。
頻繁に会わないから、産み母もついしつこくしちゃうんだ。
頻繁に会えば、あんなにしつこく言わないよ。
食べ物を勧められるのがイヤなら、そう言えばいいじゃん、家族なんだから」と
『家族』を連呼します。
しかし「食え食え攻撃」で「自称心霊体質」な、自己顕示欲の塊のような産み母と暮らすのは、私は凄く抵抗が有ります。
旦那は私が不安や不満を口にしても
「気のせいだ」「気にしすぎだ」「それ位、聞き流せよ」「イヤなら、そう言えばいいじゃん、家族なんだから」ばかり。
あぁ、もう同居となったら離婚や別居しか考えられない。
息子も「あの人と暮らすのはイヤ」と泣きそうになっています。
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