有限会社エイミーさんから、「恋する人は美しい～バレンタインの思い出募集」です。


バレンタインデーと言えば女性から男性へ愛の告白ができる日。
私にも数々の思い出がありますよ。
その中で、今でも忘れられない思い出と言えば高校1年のあの出来事・・・・


その頃私は高校3年の先輩に憧れていました。
先輩といっても廊下ですれ違うくらいで、向こうは私のことを知らなかったと思います。
とても人気のある先輩で、ライバルは多かったと思います。
引っ込み思案で日頃から自分をアピールできていなかった私は、
多分先輩の目にも入っていなかったと思うんです。
それなのに…いえ、それゆえにバレンタインデーには大胆な行動をとってしまったのです。


「窮鼠猫を噛む」というか、「やけっぱち」というか、今思うとなんであんなことをしたのか・・・


バレンタインデー当日は、とにかく他の女の子に先んじなければという思いで、
まずは先輩の通学路で待ち伏せです。
先輩は自転車通学だったので、その通学路の途中の建物の蔭に隠れていました。


きっ、来た～～。先輩が来た～～。
遠くから先輩が自転車でやって来ました。
幸いなことに1人で。
田舎のことゆえ、まわりに人気はありません。
それで、先輩が近づいてきた時に建物の蔭から飛び出しました～


「先輩、こっ、これ！！」と、チョコレート差し出す私
急ブレーキを踏んで、戸惑う先輩。


そこにさらに追い打ちをかけるように
「先輩、学生服の第2ボタンをくださいっ！！」


「ええ～～？」


そうです。
卒業式の日まで待っていたら誰かに奪われてしまう恐れのある第2ボタンを
バレンタインデーについでにもらってしまおうと思ったのです。
なんて頭の良い私・・・


「いや、でも・・」と、ちゅうちょする先輩に、家庭科で使う小さいハサミを振りかざし、
「大丈夫です。ハサミも持ってますから。」と強引にボタンを切り取ったのでした。


チョコレートと引き換えに第2ボタンを手に入れて、私は興奮しながらも意気揚々と学校に行きました。


でも、その後、学校ですれ違っても先輩ったら全然私のこと無視するんです
無視するって言うより、むしろ隠れるようにするっていうか、なんか変なんですよね。


もしかして怯えてる？
変な女だと思われてる？
うそ・・・・


そりゃぁ、一面識もない女にいきなり自転車の前に飛び出され、チョコレートを渡されたのはいいとしても
その後無理やりハサミで制服のボタンを切り取られたら・・・
警戒するわなぁ・・・・


そんなこんなの先輩の思いに気が付いたのはバレンタインデーからだいぶ経ってからです。


もちろんホワイトデーのお返しなんて一切ありませんでした


　今思えば、オタク女のイタイ行動でした・・・


でも、でも、あの時はただひたすら先輩が好きだったんです～～


それに・・・・・先輩につきあっている彼女がいるって知ったのは、だいぶ後になってからでした























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とくえもん 　 2009-02-11 10:49:29 提供：有限会社エイミー