【Ｗ杯応援企画】防水型デジタルビデオカメラ　アクションカムでアイデア動画撮影！

いやはや便利な世の中になったものだ。防水型デジタルビデオカメラが安価で発売された。しかもこの大きさで、アクションカムは単三電池2本で撮影できるという。私の水中ビデオストーリーに火が着いた。


















ある大学の先生から、魚の産卵シーンを撮って来てほしいと言うのだ。試しに潜りに行ったが、冬場で寒いし、ドライスーツを着ても精々１時間しか持たない。おまけにビデオカメラはVHS-Cというタイプで、３倍速で１時間しか持たず、これはビデオカメラを設置して、長時間粘るしかないと、恐る恐る先生に進言した。いま思えば、ゲゲゲの女房に出てきそうな先生で、いつもお金が無くてピーピーしていて、何と予算５万円と言う。ビデオデッキはあるので、カメラだけならそんなモンだろうとこともなげに言う。大学の先生はみんな浮世離れしているが、この先生は別格であった。家も相当貧乏で、ほとんど自分で働いたお金で大学を出て、大学院は結婚して女房に食わせて貰いながら、行ったと言っていて、それに惚れ込んで、お手伝いしたのがそもそも間違いだった。それで、安いビデオカメラを探し回って、１３８００円のビデオカメラを見つけて、とりあえずカメラは確保できた。問題は電源の確保だが、単三乾電池４本で動くのだが、これでは長時間録画できない。泣く泣く４８００円追加で、ACアダプターを買って、これで１８６００円掛ってしまった。本当はACアダプターは陸上に置きたいが、DCは距離による電圧低下があって、案の定５０ｍもケーブルを延ばすと画面がチラついて駄目だ。ちょっと大きくなるがビデオカメラと一緒に入れたが、このケースがまた大変だった。塩ビ水道管の部材が、シールさえすれば水を逃さないのだから、外からも入らないだろうと、継ぎ手とメクラは単体で買えたが、パイプは１本４ｍで、わずか２０ｃｍしか使わないのに１本は買えない。先生に頼んで、旭化成さんに拝み倒して、端物で良いからと、送って貰った。さすが環境に優しい旭化成さんだけあって１本、それも送料持ちで送っていただいた。後は５０ｍのケーブルだが、同軸ケーブルは高すぎて５０ｍで５万円を超えてしまう。電波の届かない水中なら電線でも行けるのではと電線でテストすると問題はなかった。４軸の電線１本で、ビデオ信号と、ACの電源を確保できたのだ。後は水道のホースリールに電線を巻いた。それで完成したのが、上記の水中ビデオカメラだ。部材費は５万円で収まったが、タップやダイスを買ったので、それまではお金を取れず、結局赤字だったが、先生の奥さんに色々珍し物をごちそうしてもらったので、まあいいか。

















横から見ると素人細工が丸見えであるが、兎に角ちょっとでも水か漏れると、後がないので念には念を入れて、防水した上に、カメラは高分子吸水シートで包んだ。何のことはない生理用ナプキンのことである。これは高性能で、多少の水漏れを船上のモニターで察知して引き上げても、カメラをしっかり保護してくれていた。いまは、生活防水カメラや携帯まであるが、防水技術の進化には目を見張るものがある。
















ビデオとの継ぎ手が、船上では一番問題で、タッパーにコネクターを入れて防水したが、何とビデオに繋いでからリールを延ばすバカ者がいて、当然コネクターが壊れてしまったこともあった。今考えれば面白い逸話である。逸話と言えば、件の先生の逸話は山ほどあった。馴れ初めを聞いてみたら、原発反対闘争をやっていて、食事と言えばワンパック玉子焼き（人数が何人いようとワンパックだけで、玉子焼きを作るが、人数分醤油の量が増えると言う）ばかり食っていたので、奥さんの家に行った時にご馳走されて、そのまま転がり込んでしまったと言っていた。あの料理なら、先生でなくても、誰でも虜になるだろう。

『私はアクションカムの虜になりたい』

【Ｗ杯応援企画】防水型デジタルビデオカメラ　アクションカムでアイデア動画撮影！

当然、産卵シーンの撮影は大成功で、映像は『どうぶつ奇想天外』でも使われたと言っていた。私も鼻が高い。




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ハーフライオン 　 2010-06-04 11:30:57 提供：加賀電子株式会社