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とはいえ、便所は宇宙である発売日: 2012/05/14posted with Socialtunes at 2012/06/05『とはいえ、便所は宇宙である』千原ジュニア[4/101]AmazonK-amazon ★★★★☆千原ジュニアが、週刊誌SPA!の連載が決まった時、その元となる「便所メモ」(ネタになりそうなものを便所で書くメモ)をベースにしよう、となって、さらに1冊の本になった、という経緯。その2冊目。千原ジュニア、千原兄弟について、特別な思い入れがあるわけではない。お笑いはヒトナミに見るけれど、特別面白いと感じたことは少ないし、どちらかといえば「大阪」が強くて距離感もある感じだった。本書を読むと、基本的に「芸人」ではあるけれど、その観察眼の広さや、本業以外の趣味、知識の広さ、これを感じる。基本的には「便所メモ」をベースにした1~3ページ程度の「ネタ帳」なのだけれど、幅広い「お題」を、自分の経験値、他の人のエピソード、これを絡めて「料理」していく感じが読みとれるのだ。もちろん「笑い」もちりばめて。どちらかといえば、狙った面白さ、というよりも、深みのある面白さ、というか。そう、「安心感」なのですね。これは芸人の経験と、人間としての経験の両面がその厚みを増しているのだと思う。ありがちな「苦労話」というのはほぼ見られないが、芸人として、というよりも人間としての著者が垣間見れる気がする。「笑い」の質としてはやっぱり「安心感」だろう。うわっすべりな感じがしないのだ。もう「若手」の部類ではないのだから当然といえば当然だが...正直「千原兄弟」のネタってほとんど見たことはないんだけど、かなりのボリュームで「せいじ」の話しがでてくる。兄ですよね。兄弟でコンビ、ってどんな感じかわからないけれど、少なくとも「弟」はそれなりに「兄」を大事にしている様子です。尊敬、とまではいかないけれど、自分になくて兄が持っている長所、そこをちゃんと認めている。その様子は何度も登場します。人を笑わせる、って大変な「仕事」だと思う。よく言われているけれど、こんなに難しいことはないのでは、と思う。著者自身もその困難さは理解しているようですが、笑いを取る前提としての自分自身の向上、という点で、「こうなりたい」というモデルが存在するようだ。この意識は、「お笑い」でなくとも同じように持つことはできるはずだ。本人が言うように、「アマガミ」というレベルで、軽く読めます。ひとつのコラムの短いので、次から次へネタが変わるスピード感も。ゆるーく、かるーく読んじゃうのがいいのかもしれません。ただ、これらのネタの基を便所でメモする、という点は、隠れてしまいがちですが大事なことかと。普段常に「考える」ことをしているからこそ、「その瞬間」にメモが生まれてくるんだとは思います。それを書きとめる、という行為、その継続が、芸人の、そして人間の幅を広げているんだなあ、と深読み。【ことば】 全然笑ってない街の人たちを少しでも笑わせるように頑張っていきたいと思いますね。以前に、ロケバスの中から街中を眺めて、笑っている人がいたら、なぜ笑っていたか聞いてみる、という企画をやった。実際にやってみると、笑っている人はほとんど街にいない、ということに気づく。 意味なく笑うことは不要だけれども、すくなくとも下を向いていないか...意識。とはいえ、便所は宇宙である扶桑社ファンサイトファンサイト参加中 >> 本書の感想文、見つけました!いろいろな意見、読み方があってもいいですよね
nochimochi 2012-06-05 08:09:00 提供:株式会社扶桑社
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フジサンケイグループの総合出版社として、ESSEやSPA!などの雑誌から、一般書籍、扶桑社新書、扶桑社海外文庫まで、さまざまな本ををつくっています。