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はっきり言って、この本嫌い。【扶桑社】 「毒親育ち」 松本耳子・著 。どんな本かというと、「毒親に振り回され、克服した私の半生」みたいな内容。生きづらいのは「親」のせい !? ロスジェネ世代、必読の書 !!という煽りフレーズがついてます(笑)うーん、毒親っていうかDQN親な印象。怪しい雀荘経営、十数人の愛人宅巡回、数十億の借金を背負ったりするヤクザである父に、虐待受けて育ったヒステリックな母。この話すれば、誰しもこの人の肩を持って「大変だったね」と言ってくれるでしょうね。そのため、外から見て非の打ち所が無く、子どもが愚痴ろうものなら、逆に「いいお母さんじゃん」と諭される苦労を背負ったタイプの毒親持ちの人は共感しにくいかも。不幸自慢や頑張ったドヤ顔自慢にしたくなくてギャグっぽくしたんだろうけど、個人的にはセンスがなくて騒々しいだけになってる気がします。しかも、不幸自慢には十分なっているな。毒親育ちなせいで、大人になってもダメンズだったり自分を追い込んだり…まあ、そういうこともあるとは思います。でも、この人の書いてることには偏りがある気がしてならないんだよね。そう思ったきっかけは、ここ。「ぐれていく妹、親代わりに構成させようとする私」に関してはきーっちり本編で書いてます。ああ、作者かわいそう。一人だけ真面目で優等生でと思ったら大間違い。高校時代は夜に家を抜け出し、クラブで夜遊びや煙草。でも、親には心配かけないし、いい子ちゃんのフリをして学校も行ってました、そんな二面性(笑)があるのだと。書き方にやんちゃ自慢みたいなのをほのかに感じてうざー。それをサラっとコラムで小さく書いてるんですよね。読み逃せと言わんばかりでせこいと思っちゃった。そして人物紹介も自分だけ、けなげ風。真面目でなくっちゃと自分を縛って逃げ場がない性格ではなくて、うまいこと息抜きできてたんじゃん。そもそもこの人って大学進学とか独立とか肝心なところでは親を怒鳴りつけたり、説得しまくって自分を通すみたいだし。家族の悪行、自分かわいそうネタはがっつり漫画で、二面性(笑)は軽く流すあたり、他の家族から話聞いたら、結構違う話になってるんじゃないかと思いました。こういう育ち方をした場合、自分が実際に結婚したり、妊娠して親になることへの葛藤、育児をする上で渦巻く思いってかなり大きいものだと思うんですが、ほとんどそういう記述はなし。そもそも人は完璧に完全に成し遂げるなんてできないのが当たり前で、自分もわが子に悪いバトンを知らず知らず押し付けることもあるだろうけど、それはまた未来のわが子がまた次の世代によりよいバトンをわたしてくれればいいそうで。「そうやって生きていくのが人生というものなのだろう」で終わり。…完璧主義な自分に悩んで、いろいろな方法を試してやっと脱却し、悪いバトンを渡したくないと思った上での良い開き直りというのはわかる。でも、被害者ネタつづきで、妊娠などへの葛藤も特に書いてなく、これだと「結局、親としての自分には甘いんかい」って突っ込みたくなった。まあ、父親のキャラとか人生は興味深いんで、いっそ「血と骨」みたいな本にしたら読み応えありそうかな。興味のある方はどうぞ書評、レビュー毒になる親扶桑社ファンサイトファンサイト参加中
pine 2013-06-09 18:31:36 提供:株式会社扶桑社
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