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森村誠一さんといえば「人間の証明」などの証明シリーズ。棟居刑事シリーズ、牛尾刑事の駅シリーズなど数多くのミステリー作品を書かれているミステリー作品の大家である。
自分も多くの作品を読ませてもらっているが、本日はミステリー作品から離れて氏が描いた映画スタンド・バイ・ミー的な少年達のロードムービー作品を紹介しようと思う。
その作品は、勇者の証明 それではいつも通りあらすじ紹介から行くとしましょう。
作家の渋江夏生はこの頃作品を書く気力が失せてしまい、妻に勧められ人間ドックを受けたところ、重度の癌が見つかり余命一年を切ると宣告された。
渋江は事態を受け止められるようになると、死にあたってやり残した事はないかと考える。
すると思いだしたのは、少年だった戦争の末期の夏に起きた出来事。
戦争末期の昭和20年、夏生ら少年三人は、学校や社会が軍国主義思想に染まり、軍人や政府の指示は絶対!上意下達の徹底など、の影で苛めが横行し、抑圧された生活に息が詰る思いをしていた。
ある日、夏生と友人の少年達三人は、お化け屋敷と称されている洋館に忍び込み、そこに住むドイツ人母子家族と知り合う。
その後ドイツ娘ザビーネと親しくなった少年達は、病で死の淵にあるドイツ人母より娘のザビーネを長崎に居る父親の元に送り届ける事を頼まれる。
少女ザビーネを連れて遠く長崎の地に旅立つ少年達!
あぁ・・そうだ。あの強烈な体験をした旅でお世話になった人々、当時の仲間に会いに行こう。
決心した渋江は妻を家に残し、当時の関係者を訪ね歩く旅を始める・・・
いやー最初、森村誠一さんがこんな作品を書いていたのかと驚いた。
でもこのスタンド・バイ・ミー的な少年達の冒険譚を読んでいると、昭和の戦争の時代の閉塞された雰囲気、軍国主義一辺倒の社会や学校生活に染まれず、矛盾や疑問を覚えながら生きていた主人公らの少年の、社会に対する反発の念が良く伝わってきます。
何かおかしい!この社会は間違っているのではないか?と疑問を持ち続ける少年達は、戦争が終わった後の大人の変化にどう思ったのか。
戦争の最中に、人としての信念を変えなかった大人を見て、少年達はどう思ったのか。
反戦 思想や言論の自由 いろいろ考えさせられます。
いや、そういうこと無しでも、あの危険で抑圧されたあの時代を背景に、はっちゃける少年達の行動力を想像すると、爽快感を覚え胸がすく思いがしました。
しかし良い大人になった自分が、あの時間を共有した「仲間」のその後を知る時・・・あの夢の時間はもう無いのだという事を知るその時の感じに、郷愁や寂しさも感じました。
昭和の暗い時代に、精一杯はっちゃけ冒険した少年達の冒険譚! 中学生くらいのお子様でも充分理解できると物語だと思うので、老若男女を問わず是非一度お読みすることをお薦めする。
ということで本日はここまでじゃあまた
すげー各社から出ている ↓
勇者の証明 (集英社文庫)
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勇者の証明 (角川文庫)
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勇者の証明 (光文社文庫)
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弊社は北海道の菓子メーカーです。
「白い恋人」をはじめ「美冬(みふゆ)」「白いバウム TSUMUGI(つむぎ)」 などのお菓子を提供しております。
「しあわせをつくるお菓子」
この言葉を胸に、新たな一歩を。
「北の国の真心で心を結びます」を理念に掲げ、 安心と安全を第一とし、一つ一つ真心をこめて「北海道のお菓子」を創り、 お客様に「おいしさ」と「喜び」を提供し、人と”人の心”を結ぶ役割を担います。
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