菅元首相が、安倍首相を訴えたのだという。　安倍さんが、自身のメールマガジンで、原発事故の対応で、『菅総理の海水注入指示はでっち上げ』と、菅さんを批判したからだという。　あの菅さんの原発事故対応に関して、自身の正当性を主張ばかりが目立っただけに、どこまで信用していいのか、いまでも懐疑的にみているのは、事実だ。しかも、議事録などの記録が残っていない以上、とうてい真実は闇の中で、第三者が客観的に検証することもできなくなってしまった。　そういう中で、再び、安倍さんが、ネットで、一方的に攻撃をしているさまにはあきれる。　事実関係がどうであれ、田中均氏のときでもしかり、一国の総理大臣の発言が、部下の士気などに、どれほどの影響力を与えるか、ということを安倍さん自身が理解していないのではないのか。　当時に、安倍さんも、他人のことはしっかり批判するけど、逆の立場になると、『左翼だ』と決めつけて、反対、あるいは批判の声に一切耳を傾けない姿勢を貫けば貫くほど、自己保身を貫きたい菅さんと、どんぐりの背比べにしか思えない。安倍さん自身がこれで、他人のことを批判できる資格はない。　もうひとつ、またか、がある。　名古屋市立の中学校で、生徒が自殺した件で、担任の対応だ。　いじめた側が、『死ね、死ね』と罵ったあと、男子生徒が『自殺する』と言ったら、担任の先生が『そんなのやれる勇気ないのに、やってみろ』と煽ったという。　これは生徒側の発言だが、担任は、それを否定しているのだという。ただ、生徒たちは、贖罪の気持ちがあるはずで、嘘をついてるとは考えにくい。仮に嘘だとしても、生徒に嘘をつくメリットはないし、あるとしたら、むしろ先生の方だ。　大津の中学校の自殺でもそうだったが、先生が現場に立ち会っていながら、注意するどころか、加担してこと、さらに、大津と今回の両者の担任は、事実関係を認めるどころか、自己保身に走っていることも、尋常じゃない。自分の生徒が尊い命を自ら断って、担任として、一人の人間として心苦しくないんだろうか。　担任というのは、クラスのトップで、責任重大な役職だ。起きてしまったという事実と向き合おうともしない姿勢は、トップとしての資質、それ以前に一個人としての人間性が問われているのだ。人間性に問題のあるのに、トップとしての資質は当然ない。きちんとした教育、指導ができない以上、教師という免許をはく奪するのが、筋だ。　今の学校の現場って、いったいどうなってるのだろうか。幾度も同じ過ちを繰り返しても、またどこかで同じことが起きる。先生たち、学校が、反省、教訓を生かそうと、真剣に受け止めていないんじゃないんだろうか。バカな大人たちのせいで、犠牲をこうむってるのが、生徒だということに、気が付いていないんだろうか。　どちらの話にしてもいえるのは、トップとして無責任だ、ということだ。批判を受ければ、詭弁で正当化することしか考えない人間なら、トップに立つな、だ。　　はんでした。

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松田 一 　 2013-07-16 20:02:07 提供：株式会社湖池屋