『ライフパレット』
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みなさんは『闘病記』を読んだことがありますか?
・・・私はあります。
今までにいろいろな方の闘病記を読ませていただいておりますが、その中でも、私が『闘病記』と聞いて真っ先に浮かんだのは千葉敦子さんの本。。。
随分昔に読んだ、古い本です。。。
千葉さんは国際的に活躍していたフリージャーナリストでした。
精力的に執筆活動を続けていたある日、彼女は自分が乳がんになったことを知ります。そして、戦う決意をし、治療に耐え、平穏な暮らしを取り戻したかに見えた数年後、再発の告知を受けます。
でも、彼女は再発がわかった後もそれを受け入れ、残された時間を無駄にすまいと、夢であったニューヨークへと渡り、治療を受けながらジャーナリストとして執筆活動を続けました。
そして、最後まで病気にひるむことなく、ジャーナリストして、人として、自立した生活を望み実践しながら生涯を終えました。
短くも濃い。。。わずか46年の生涯でした。
だから、彼女の著書の多くは、ある意味全てが『闘病記』です。
全ての本に共通するのは、『病気に甘えることを許さず、自立して生きることへの真摯な姿』。。。
それは感動を与えるものでもあり、時にはその完全主義者ぶりが痛々しく感じられるほどです。
でも、彼女はそんな周りの気遣いも「迷惑だ!」と切り捨てる、強い強い人でした。
そんな生き様は、本を通して多くの人を力づけました。
千葉さんの本に励まされた、同じ病気に苦しむ患者さんも多くいたと聞きます。
そして。。。私にとっても愛読書で、「自分の人生を全うする」ということについて、今でも読み返すたびに考えさせられています。
いろいろな闘病記の中には、いろいろな人の姿があります。
弱音を吐いて、弱い自分を悲しむ人。。。
病気になったこと嘆き、投げやりになる人。。。
病気に負けないで立ち向かおうとする人。。。
すべての人が千葉さんのように強いわけでもなく、人それぞれの生き方があるように、病気に対する姿勢も考え方も様々です。
でも、すべての本が教えてくれるのは。。。
「命には限りがある」ということ。
そして。。。「健康というのはあたりまえではない」ということ。
ーなのではないでしょうか。
私たちは、健康を失った時に「健康でいられることは当り前ではない」ことを、初めてのように知ることになります。
そして、病気になった人は実体験から日々の大切さを知り、闘病記を読む私たちはその人たちの実体験を通して日々の大切さに気づかされます。。。
・・・私たちが闘病記から学ぶことはたくさんあるのです。
『よく死ぬことは、よく生きることだ』と言った千葉さん。
病気になってもならなくても、限られている私たちの命。。。
『闘病記』はそれを教えてくれているから。。。
失ってから気づくのでは、悲しいから。。。
私たちは。。。
教えてくれた、遺してくれた、日々の大切さを、失う前から
少しでも意識して、過ごしていきたいものです。
「最後の授業」「明日もまた生きていこう」など、闘病記を読んだこと、ありますか?
りすぼん 2008-08-12 23:05:05 提供:株式会社メディエイド
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