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作品内でアイドル論を語る? 今野敏 著  イコン



台風5号がノロノロ運転で列島を東に向かって進んでいる。その影響で本日は強い風雨が・・・ 蒸し暑いし、強い雨降ってびしょ濡れ、あー滅入るわ~
 
 さて、本日ご紹介する作品は、2009~2011年までTBSで放送されていた佐々木蔵之介さん主演のテレビドラマ『ハンチョウ~神南署安積班~』で知られる今野敏さんの警察小説安積班シリーズの五作目イコンです。
神南署刑事課強行犯係安積班を率いる安積班長はどう事件に相対するのかいつも通りあらすじ紹介から行くとします・・・
 

 警視庁本庁生活安全部少年課所属の宇津木真警部補は部下の保科和夫を伴い、近頃の若者の風俗や考え方を理解するための情報収集目的のために、近頃人気を集めているという有森恵美というアイドルのライブに潜り込んでいた。するとライブ最中客同士の喧嘩沙汰が起こり、それを宇津木が静止させた後にはナイフで刺された倒れ伏した一人の少年の姿が・・・


 事件発生の報で臨場してきたのは神南署強行犯係の安積班てきぱきと捜査を始める安積班の班長安積剛志は宇津木の同期だった。
 調べが進むと事件の被害者とその周辺にいた少年少女たちが皆過去に同じ中学の生徒達だった。そこに不審な想いを感じた安積班は、宇津木らの協力を得て事件の真相解明と犯人逮捕に挑むのだったが・・・
 
 
 
 この作品は、警視庁の所轄署、神南署の刑事課強行犯係の一つの班長を務める安積警部補が個性豊かな四人の部下を率いて事件捜査を行う日常を書いた警察小説シリーズ物の第五作目、神南署篇としては二作目です。
 
 安積班シリーズは主人公で所轄署の殺人や傷害事件を担当する係の一班を率いる安積班長が部下四人と共に、彼をライバル視する本庁の捜査一課の好敵手の口撃を躱し、上司や他部署の同僚の協力を得て、地道で丁寧な捜査の末、鮮やかに難事件を解決するのが痛快な警察小説です。
 
 安積は内心自分が部下にどう思われているか、部下への対応に不安を抱えるかなり「気にしい」な男、上司・同僚・部下から秘かに高評価を受けているにも関わらず、自分がそれほど有能な男だとは思ってはいない。そのギャップがおもしろい
 テレビドラマの安積役の佐々木蔵之介みたいな自信溢れるキャラクターとは到底違う臆病で謙虚な男だ。そして警察官が一般市民に対して、捜査の為とはいえ強圧的に振る舞ったりすることに嫌悪の念を持っている。
 
 そんな安積や彼に目をかけられている、一般的にはいかにも刑事らしくない小太りな青年・須田刑事に語らせる著者の言葉がぐっとくる。
 
「俺、刑事じゃなかったら、そっとしておきたいね。たぶん、そういう類の話なんだよ。学校にとってつらい出来事があったような気がする」
「でも、それを聞き出さなきゃ・・・・・・」
「わかっている。でもね、それが当然の権利だなんて思っちゃいけないと思うんだ。協力してくれることに感謝し、他人の過去に土足で踏み込むことを申し訳ないと思わなくちゃ・・・・。でなけりゃ、そのうち警察だから何をしてもいいという考え方になってくる」
 
 そんな安積らが挑む今回の事件のキモは、今時のティーンネイジャーの少年少女の心理模様・裏の顔とアイドル像の変化アイドル論です。
 
 今時の若者のものの考え方とそれを理解できない捜査陣のおじさん達コレは良く書かれるシュチュエーションですね。
 
 もう一つの、アイドル像の変化の考察・アイドル論については、著者が元レコード会社の社員であり、芸能界の事知る立場造る立場であった事と、本人もアイドルオタクとしてアイドル像の変化について一家言あるようで、作品内で芸能関係者のキャラクターに『アイドルとは時代とアイドルの変化についての考察』についてかなり熱を帯びて語らせていてコレがなかなか面白い。思わずふんふんと納得させられた。
 
 特に事件の解決に、『アイドル』への認識が、『テレビ番組でその時代を代表する人気の歌謡曲を歌っている若者』で凝り固まっているおじさんである捜査本部に詰める捜査官や捜査本部の指揮官達が、時代の変化に伴って『アイドル』の概念が変化している事に気がつけるかが事件解決のキモ
 
 また物語の片隅で、『出世することが家族の幸せ』と脇目もふらず仕事に出世にと邁進し、気づいた時には、妻とも子供達にもシカトされ邪魔者扱いされる立場になっていた戦後昭和世代のおじさん・宇津木の家族関係の再構築の模様もスピンオフ的な話も見もの。
 
 アイドル論を絡ませた事件の謎と今時の少年少女達が抱える心の闇、そして事件捜査に挑む捜査官達の心理模様を楽しむ群像劇的おもしろさ
 
 シリーズモノの一作ですが初見でこの本を手にとってもらっても充分おもしろい。是非手にとって読んで欲しいミステリー本の一作です。
 
 
 ということで、本日はここまでじゃあまたね
 
 
 




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マルトモ株式会社

1918年(大正7年)創業。かつお節やめんつゆ、だしの素、チルド商品など、素材にこだわった商品を作っています。
私たちが大事にしてきたこと、そしてこれからも大事にしていきたいことは、「心ふれあう味づくり」。食べた人に感動を与えられ、コミュニケーションのきっかけになるような商品をお届けしていきたいと思います。

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