サクラ色ト、パンドラノ箱ト、、
[2009-05-31 00:02:52][
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冷たい雨も寒い風も、なにもかもが一直線に繋がったとき、それは心をサクラ色に誘う魔性の香りに足を踏み込んで、疵付くコトを怖れて遠ざけようとしていたけど、パンドラの中に封じ込めた想いは、あの人の一粒の涙であっけなく開いた…あれからちょうど3年結局、あの冬の日に渡せなかったモノと想いは、押入れの奥に封印した*ときは流れ、さくらの蕾がいまも咲きそうな季節の誕生日、あの人はさくら咲くタンブラーを私にくれた気持ちを抑えきれずにはにかんで、心の中を覗かれてしまいそうな気がしていたよ、終わらせていたはずだったのに…だから、其れは思い出しそうになるコトを怖れて、使うことさえも出来ずに、いつしかしまったコトすら忘れていた…*2度目の同じ季節を通り越して、また寒い冬が訪れようとしていた頃、渡せなかったモノと使えなかった其れを見つけたよ渡せなかったモノは、綺麗な想い出になったと誰かに伝えたくて、寒空の下でも肌身離さずに持ち歩いてた其れは、ただ使い出すきっかけを失ったまま机の上でオブジェクトと化していた*ちょうどその頃、あの頃と同じ魔性の香りを放つあなたの存在に感付いた一歩足を踏み入れれば、其れは私の負けとなるコトを知っていたし、手の中にある幸せを捨てるつもりも無ければ、無駄な疵痕を作るつもりもなかったでも、冷たい雨の降る夕暮れドキ、ふと使われるコトのなかったタンブラーをあなたに貸し出した其のときは深い意味など考えずに…でも、思えばあの瞬間から、何かが始まってしまったのかもしれない*たったひとつのボタンの掛け違いから、手の中にあったはずの幸せは少しずつ零れていった掛け違えたボタンは、全部はずして一から付け直すしか方法はなくなっていた描いた未来は完璧だったはずなのに、気付けば『もしも…』というコトバが頭を霞んでは消えてを繰り返すようになっていた幸せな未来はどちらにあるのか分からぬまま、再出発地点まで辿り着いたさくら咲くタンブラーは、何ゴトもなかったかのように机の上に置かれ、あなたに貰った茉莉花茶をが注がれる日々を私の傍で過ごしているパンドラ箱にしまい込んでいた想いは、いま小さく蕾から花へと変わろうとしている…此の先にどんな結末が待っているのか、私にはまだ分からない其れでも、描いた未来へ進んでみないと…ね題名:「サクラ色ト、パンドラノ箱ト、、、」部門:文章表現部門A「エッセイ」第二回「さくら芸術文化応援団」プロジェクト「あなたのさくら色2009」大募集! ←参加中
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