邦画の名作「二十四の瞳」
[2008-08-20 10:55:16][
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朝から涙腺が緩んでいます
その原因は松竹映画の名作「二十四の瞳」
もう 遥かな昔に観た映画ですが 今尚 記憶の中で
鮮明なものの 一つでしょう
遥かな昔それは昭和30年ごろだったと思います
町の小さな映画館で 学校の先生に連れられて
観にいった映画が 「二十四の瞳」でした
暗い映画館の中、モノクロ画面のスクリーンだけが
光っていて そこを必死で目を凝らして観た映画です
この映画の凄いところは 当時の子供の目で観た映画の中の
出来事や風景が 大人になってから 新しい感動として
蘇るところにあるような気がします
私自身、40年余を姫路近郊で暮らし、小豆島には幾度か
訪れていますから 島の風土も知っています
そんな事もあって 今でも「二十四の瞳」のことを身近に
思い出せるのでしょう
8kmも離れた大石先生のところを子供達が歩いて
尋ねて行きます
子供達は 大石先生のことが大好きなんですね
ひとときを先生と過して 夕焼け空の下を子供達が
満足そうに 戻って行く風景この場面が一番残っています
「夕焼け 小焼けの 赤とんぼ」
この映画では あらゆる場面に唱歌が流れています
子供の素朴な心、大人が真剣に子供と交流する心、歌と
美しい風景などが 見事に調和して「人の生活」の根源を
いわずもがなに 表現しています
名監督、木下恵介さんの不朽の名作ですよ
もうこのような映画には再び出会えないでしょう
世相も変わり 人の心の置き方も激変した現代において
本当に素直であれた時代が存在した事を もう一度
私たちは「二十四の瞳」を通じて知ることが出来ます
大石先生を演じた女優の高峰秀子さん名演技ですね
それに 懐かしい俳優さんたちの若すぎる姿も見れて嬉しい
振り返れば 当時は戦後まもない頃ですよ
映画でも戦争の事が出てきます
それにしても 当時はまだ子供にも大人にも 得られる情報の
源は 新聞でありラジオであり 他には家庭と学校だけ
先生は怖いけど 尊敬する存在でした
人は育ち住む世界の環境や条件で いかに違ってくるかも
この映画や時代背景から 今を考えるときに 改めて
失ったものの大きさ、取り返さなければならないものの
大切さが見えてくるでしょう
今日も暑い中 赤とんぼが 群れて飛んでいます
素直な気持で もう一度 唱歌を歌えるような社会にしたい
教室の窓辺から 先生と子供達が向かい合って歌う歌声が
流れてくる時代を取り戻したいそう思います
映画も素晴らしいけど 映画が語りかけてくるものは永遠です
木下恵介さんが映画にこめた心は今も生々しく、時代を超えて
生きています
皆さんも是非ご覧になって下さい
そして あたり構わず泣いてみましょう
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