重松清「とんび」感想~外で読むのはお…
[2020-09-20 15:46:37][
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昔、ドラマを見た記憶が蘇って原作も読んでみたいなと思ったのがきっかけですndetail">
とんび (角川文庫)
作者重松 清
発売日 2012/10/01
メディア Kindle版
ドラマは2013年にTBSで放送されました主演は内野聖陽と佐藤健で2人は親子の役でした
wwwtbscojp
登場人物
市川安男:主人公、通称ヤス高校卒業後、運送会社に就職その後美佐子と結婚し3年後には長男を授かる美佐子を事故で亡くしひとりで子どもを育てる
市川旭:安男美佐子夫妻の長男通称アキラ
あらすじ感想
先にドラマを見たので俳優さんをイメージしながら読み進めていたということもありますが、2人は本当に役のイメージにぴったりです不器用だけど優しくて情に厚いヤスさん素直で真面目な性格ながら頑固な一面もある息子のアキラ
親子2人で生きていくには、世間は冷たく、時には理不尽さを感じ、悔しさを噛みしめることもありますしかしヤスさんとアキラのまわりには、彼らを温かく見守ってくれる心優しい人たちがたくさんいますただ優しく見守るだけではなく時には厳しく突き放す時もでも共通することはみんな心からこの親子を応援しているということみんなで未熟な父親と幼い息子を助け、そして思春期を経て青年になっていく過程を見守っていくのです
この作品で私が忘れたくないセリフがありますこの作品の中でヤスさんの父親代わりのような和尚が、アキラの寂しさをどう受け止めてよいか悩むヤスさんに伝えることばです
「雪は悲しみじゃ悲しいことが、こげんして次から次に降っとるんじゃ、そげん想像してみい地面にはどんどん悲しい事がつもっていく
色も真っ白に変わる雪が溶けたあとには、地面はぐじゃぐじゃになってしまうおまえは地面になったらいけん海じゃなんぼ雪が降っても、それを黙って、知らん顔して吞み込んでいく海にならんといけん」
海になれこれは父親でなくても子どもがいる人ならみんなズシンと胸にくるんじゃないでしょうか重松清さんのこの文章があまりにも美しいのでこの言葉の意味を要約するのはやめておきますただ感覚でストンと胸に落ちました
この場面で涙腺崩壊声を上げて泣き、涙で本を濡らしたは初めてですこの作品はおうちでひとりで読むことをおすすめします
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fjm119hatenablogcom
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