私は宮城県に住んでいます。幸い、海の地域ではないので津波も来なかったですし、家も壊れたりしなかったんですが、息子が4月から通園する予定だった保育園にも津波が着たそうで、流されたりはしなかったのですが床上浸水してしまったそうです。それでも、すべての先生方で復旧作業をしてくださり、3月半ばから保育園は再開、予定通り4月1日に入園式も行われました。私と私の息子はその保育園に少し前から一時保育でお世話になっており、ほとんどの先生方が息子の顔と名前を知っていて、入園式の日、たくさんの先生たちが笑顔で私と息子に声をかけてくれました。その笑顔で私はすごく救われました。この震災で決まっていた仕事も白紙になってしまい、また就職活動をしなければならない、まだ余震が続いている、そんな不安の中の入園式でした。でも、先生たちの笑顔と、入園式での園長先生の挨拶で、子供たちは絶対に守りますと断言してくれたこと、そして実際余震が来たときの先生の的確な指示。そんな保育園を見て、そして毎日頑張って泣かずに通っている息子を見て、この保育園は大丈夫。私は就職活動をしっかり頑張ろう、と前向きになれたのです。

さらに、震災当時個人経営の保育園に預けていたんですが、その保育園があったお店の２階は半壊状態で、もう人が入れなくなるくらい壊れてしまったのですが、そんな中赤ちゃんから大きい子まで４０人近くいた園児達を４人くらいの先生方とお店の従業員の方々が、しっかり避難させてくれて、誰一人けが人がいませんでした。さらに先生は私が交通麻痺のため帰れなかった時も、私の家族が迎えに行くまで、ずーっとほぼ一晩中息子と一緒にいてくれたのです。その話を聞いたとき、絶対私も息子を守る、二人でしっかり生きていくと決めました。

今回の震災で、たくさんの人に助けてもらいました。その中でも、息子をしっかり守ってくれた二つの保育園の保育士さんたちに、心から感謝しています。

いたまり 　 2011-04-13 15:49:41 提供：株式会社ニューポート