免疫美容。これは、自分の肌本来のバリア力を高めて肌を美しくするという考え方です。
確かに敏感肌になる前は、口コミ等で評判の美容液や化粧品を手当り次第に使ってみたり、一生懸命パッティングしたり、パックしたり、イオン導入してみたりと、ありとあらゆる努力を重ねてきました。


……なのに、努力すればするほど、なんだか肌がどんどん悪くなっているような……。白いお肌を取り戻したかったのに、お肌は悪化の一途をたどり、とうとう原因不明の赤み肌にもなってしまいました。そんな時に出会ったのが、こちらの本。



ものぐささん美容法という本です。この本には、「肌は排泄器官。だから栄養を与える必要はない」と、これまでの私の常識を覆す考え方が書いてありました。
例えば、「肌は意外に強く、角質層はビニール袋のような強度がある」肌って、こすってはいけない、顔の皮膚は薄くて傷つきやすいなど、か弱いイメージがありませんか？ でも、よく考えれば頭皮も、体の皮膚も同じ肌。顔の皮膚だけ特別……というのは、おかしな話ですよね。本来肌は、汚れや菌から体を守っているのです。そう考えると、「肌からの栄養は必要ない」ここに繋がります。なぜなら、ウイルスのような小さな者を侵入させない肌が、どうしてクリームの栄養を吸収できるのでしょうか？ というわけです。


でも、肌がトラブルを起こすのはなぜか？？ それは、ランゲルくんが足りないからとありました。ランゲルくんとはランゲルハンス細胞という免疫細胞のこと。ランゲルくんが元気だと、侵入者をすぐに脳に知らせ、体が治そうとします。しかし、ランゲルくんが元気でないと、脳に異常を伝えられず、肌がどんどん弱るのだとか。


そのランゲルくんを弱めてしまうのが、石油系界面活性剤。これは肌のバリア機能を壊して、肌に侵入してくるチカラを持っています。化粧水や化粧水には、界面活性剤と書いてありません。しかし、ミネラルオイルやラウリル硫酸ナトリウムなど、様々な名前で身近なものに入っています。界面活性剤の一覧表などもあると、もっとわかりやすかったかなと思います。


とここまではいいことづくめの内容なのですが、いくつか疑問と矛盾点がありました。著者の方は、ペプチドアミノ酸で美肌を取り戻したと書いてあるのですが、肝心のペプチドアミノ酸がどんなものか、何に含まれているのか、具体的にどんな方法で美肌を取り戻したのかが全く書いてありません。
「自分の免疫頼りなので、バランスのよい食事を心がけた」と、当たり障りのないことしか書いてないのです。
そのバランスのよい食事を続けた結果、肌がきれいになったとありますが、その食事のレシピやメニューも公開してあれば、説得力があるかもしれませんが、何もないのが引っかかりました。確かに過剰なお手入れは、肌を壊す。これは共感できます。だから、自分の免疫を高めよう。免疫を高めるには、バランスのよい食事。そしてペプチドアミノ酸。でも、そのペプチドアミノ酸って、なんでしょう？



本と一緒に同封されていたパンフレットが、それを物語っています。こちらの化粧品を使えば、ペプチドアミノ酸を補えると。あれ？？ 過剰なお手入れはやめた方がいいと、本でいっていたような？？ 3万円を超える美容液は意味がないとの記述もありました。でも、こちら結構なお値段がします……。(ギリ3万円ではありませんが、3万円に近いです) 手作り化粧品のレシピが載っていて、簡単なお手入れを推奨していたはずが、自社の製品は高価、というのは何かが矛盾しているような気がしました。本の理論はとても面白く拝見させて頂いたので、そこが少し残念です。


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しろっち 　 2012-09-12 00:03:00 提供：パトラ化粧品