「デスクワークで座りっ放しの時間が多い、通勤時に階段ではなくエスカレーターを利用、夜更かしが多い、食事が不規則……。まずは自分のライフスタイルを振り返ってみて思い当たるような“不摂生”は、大抵、血の巡りを妨げる要因になっています」。「筋肉は、心臓同様、全身に血液を巡らせるポンプ（筋ポンプ）の働きをするため、ずっと動かさないと、血流が低下してしまいます。また、交感神経が優位に働くと血管が収縮するため、夜更かしや睡眠不足も血流悪化の大きな要因です」　さらに、「ストレスも血行不良につながります。ストレスによる緊張は血管を収縮させるため、その分血行が悪くなります。リンパの流れも滞らせるので、さらに血流の悪化にも影響してしまいます」。「体力に自信があって、がんばりがきく人ほど、『血』トラブルのリスクが高い」とは、丁先生。「漢方ではこのタイプを“実症（じつしょう）”といい、血液濃度が高く、血流が滞った“お血（おけつ）”に陥りやすい人が多いようです。仕事をバリバリできる女性がカッコいいという価値観が血流悪化の根源では？」運動不足で筋肉を使わないと血流は滞りがち。ストレスや夜更かしで交感神経を緊張させっ放しだと血管は収縮。偏った食事で体を冷やすと血液の粘性が上がってドロドロに。こういった習慣が重なることで、血流悪化の悪循環から抜け出せなくなります。〓「血行不良から起こる代表的なトラブルといえば冷えです。血流が悪いと末端の細胞まで酸素や栄養素が届かず、老廃物もたまったまま。細胞の代謝が進まないため、血管が詰まりがちになり、その部分の温度が下がってしまいます」〓ほかにも、肌の乾燥やくすみ、頭痛、肩こり、目の下のくまなど、女性を悩ますトラブルのほとんどは、血流の悪化と切り離せない関係。しかも、「血の異常に、気あるいは水の異常が重なって、症状が深刻化してしまうことも多いです」〓「女性は男性より脂肪が多く、筋肉量が少なめ。脂肪には血管がほとんどなく、筋肉は血流豊富な組織であるため、女性は男性より循環血液量が少ないと考えられます。また、筋肉のポンプ作用が弱いと、血液やリンパ液が滞り、全身の循環不全が誘発されます」「血流は女性ホルモンの分泌量とも密接な関係があるため、女性のほうがトラブルが起きやすいのはその影響です。ただし、年をとって女性ホルモンの分泌が少なくなると、男女差は徐々に縮まります」〓「血流が悪くなると新陳代謝が低下して、体が熱を作れなくなり、冷えやすくなります。冷えた部位は血液の温度が下がって粘性が上がり、さらに流れにくい状態になるんです。血液はその低い温度のままで全身を巡るので、血流は悪化する一方。その冷えがさらに体を緊張させ、血管を収縮させるので、ますます巡りは悪くなります。正に、冷えと血流悪化は表裏一体。どちらも原因であり、結果というわけです」体が冷えると、血液だけでなく、さまざまな機能にもトラブルが……。「冷えは、消化、吸収、代謝、排泄といった、体のさまざまな反応の仲介役となる酵素の働きも低下させます。ウイルスや病原菌を退治してくれる免疫機能も、温度が低いと活動が弱まることがわかっています。　体を温めて体温を上げれば、血流はもちろん、同時にリンパの流れも促され、代謝や免疫力もアップするのです」冷えや低体温の解消には、まず温めること。自分にとって簡単で、気持ちよく、長く続けられる方法を選びましょう。もし苦痛が伴えば、逆に交感神経が優位になって体温を下げてしまいます。ストレスにならないような方法を選ぶことも重要です」〓肩・首元 ： 肩や首が冷えると、手足や顔まで冷えてしまいます。ストールやカーディガンで、常に温める習慣を。また、夜寝るときにタオルを首に巻くと、快眠できます。〓おなか＆腰周り ： おなか、腰、臀部（でんぶ）は最も重要な温めポイント。キャミソールなどおなかや腰を覆う下着を身につけるほか、腹巻きや温熱シートを利用して、積極的に温めて。〓二の腕の裏側 ： 意外に見落としがちですが、血流の多いパーツなので、ここを温めると、勢いよく全身に血液が巡ります。これからの時期は、長袖のインナーを活用して。〓ひざの裏・太もも ： 太ももは全身の1/4の筋肉が集まる、血流アップの要。デスクワークの間は、ひざかけやストールを太ももの上にかけて、温めるように心がけましょう。　「体には温め効果の高いポイントがいくつかあり、そこをしっかり温めると効率よく全身に血が巡ります。そのポイントとは、基本的に血流が多いところ＝筋肉の多いパーツになります。特に重要なのは、太もも、おなか、腰周り。この3か所だけで体全体の筋肉の約7割が集まっています。手足が冷える場合でも、まずはそういった筋肉の多い部分を温めて、血液を全身に巡らせることが大切。衣服を重ねたり、湯たんぽや温熱シートなどを利用して、こまめに温めましょう」〓「肩や腰、手足の先端など、血流が滞りがちな部位は、加齢や重力、日常のクセなどによって、筋肉や血管がゆがんでいることが多いといえます。血管がよじれて圧迫されているわけですから、血液が流れにくくなるのも当然。血流を改善するには、各部のゆがみを正して、縮んだ血管を元の位置に戻すことが必要となります」　また、「血流の滞りは、ホルモンバランスの乱れやストレスの影響も大きい」。「ホルモンの乱れやストレスは、血液循環をコントロールする自律神経の働きを鈍らせます。それによって末梢血管の血液量が減少し、冷えや肩こり、腰痛などを誘発することになります」「自律神経のバランスを整える、つまり交感神経と副交感神経の切り替えをスムースにするためにも、体や心の緊張をほぐすマッサージやストレッチは効果的。負担にならない程度の自分に合った方法を習慣にしましょう」（〓「血液が不足してしている血虚タイプの人だけでなく、お血、気虚も含むすべての人が、気・血・水のバランスを保つために、常に健康な血液を生産し続けなければなりません。そのために心がけるべきは、太陽に支配された昼と夜のリズムを守り、体を冷やす食材や糖分を避け、筋肉を動かして……といった、いわゆる規則正しい生活。がんばりすぎてストレスになるのは問題ですが、自分の体の声をよく聞いて、偏りのない状態を目指したライフスタイルを送ることが重要でしょう」「冷えや肩こり、くすみなど、血流の悪化による諸症状は“未病”と呼ばれる状態。これを病気に進行させないためにも、まずは、自分自身“これでは健康な血液が作れるわけがない”と思うことをひとつずつでも正していくことが必要です。その中でも、食や睡眠時間の修正は、今日すぐにでも始められること。意志の弱い人は、周囲の誰かに宣言するのも手です」〓「甘いものには体を冷やすものが多く、糖分は血流アップの大きな障壁です。ただし、糖分がNGの理由はもうひとつ。人間は食べたものを咀嚼（そしゃく）して胃や腸で消化・分解し、吸収しますが、その吸収産物である糖を最初にとってしまうと、胃や腸が働かなくなるのです。胃腸の筋肉は、自分の意思では動かせない平へい滑かつ筋きん。使わなければ退化し、結果、代謝も下がって、冷えが進行します」 よくかむことで熱を産生して体温がUP「よくかむと神経ヒスタミンが発生し、満腹中枢や交感神経を刺激します。そのため食欲が抑制され、内臓脂肪の燃焼が促されます。そのとき産生される熱の影響で体温も上昇するため、血流の改善が期待できるのです」〓「体内の各組織の補修や血液増産のために必要な成長ホルモンは、22時～翌2時の間に眠ることで大量に分泌されます。早寝すると、おのずと起床も早まり、自然に調和した人間本来の生活リズムが身につきます。交感神経から副交感神経への切り替わりもスムースになるため、血管が緩み、血流がアップして、体温も上がって……と、たくさんの相乗効果が期待できます」-----------------■　『　髪　しっとりつややかに　』髪の毛が艶やかだと、その方の健康状態までもわかってしまいますし、しっかりとしているかどうかも見えちゃいますよね。だからこそ大切な髪の手入れ。おしゃれは髪型だけではなく、髪の毛の艶やまとまりにもでるのではないかと思っています。クレイツ　イオフィールシャンプーとトリートメントのサンプルを300名様に　←参加中

miu 　 2010-11-03 18:17:40 提供：ピップ株式会社