「小学生の頃の夏の一番の想い出」

小学校の頃の夏といえば、一番楽しみにしていたのは、夜市。

毎週土曜日に商店街に、露店が並ぶんです。

普段は母と兄弟二人の四人で行ってたのですが、父親が用事がない時は、一緒に
行ってくれるんです。

父は器用な人でしたから、金魚すくいにしても、どんなゲームにしても、ぱっとこなして、
兄弟三人の間でも、父と遊ぶ順番は取り合いになった物です。

私は長女なので、いつでも
「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」って言われてきました・・・

夏の夜市・・・カキ氷を食べながら、露店の雑踏の中、家族でただ笑いながら、
歩く・・くだらない事を言い合って、笑顔が飛び交う・・・

今思うと、ただ何でもないようなそんな穏やかな土曜日・・幸せだったなって思う。


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二つしかない父の両手を兄弟三人で奪いあって、いつもお姉ちゃんんだからって理由で、

父の手の中に私の手を収める事は、出来なかったけど・・・

父の大きな背中に手で触れて、その大きさとぬくもりを感じながら、夜の商店街を歩いた・・

時折、私の方を父が振り返るものだから、思わず転びそうになったり、

折角取ってもらった金魚を落しそうになったり・・・

「ちゃんと付いてきよるか？」

父が私に向ける、やさしい笑顔が・・その笑顔が今となっては永遠の物で・・

夏と言えば、父と兄弟三人でつながって歩いた土曜の夜市を思い出します。

例えばどこか遠くに旅行したとか、例えば、大きなプレゼントをもらったとか。

幸せを感じる瞬間って、やっぱりありふれた日常の中にあって・・・

それを積み重ねて
私達は生きてるのです。幸せ嘆く前に・・今日蝉がうるさく、仕事に向かえる、それが
もう幸せだって事・・朝のこの時間に感じました

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エミリー 　 2010-07-29 07:59:02 提供：フヨウサキナ