『大人の選り抜き情報サロン★モニプラ』
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小学館さんのモニター企画で森沢明夫著『津軽百年食堂』 の本をいただきまして、先ほど、読み終えました。応募した時の記事はこちらです。→津軽人の私が読みたい一冊!「津軽百年食堂」表紙を見ると分かるのですが、「桜」が小説のキーポイントのひとつになっている小説なのですが、私の住む北海道函館市は、ちょうどまさしく今が「桜」の季節。ゴールデンウィークにお出掛けの予定もない私にとって絶好の「津軽百年食堂」日和となりました。(*^_^*)この小説は、今年の3月に出版されたばかりのホヤホヤの本なんです。本の一番後ろを見ると、2009年3月4日 初版第1刷発行とあります。うわぁ~!記念すべき初版第1刷本なんですね!結構、厚みのある本で、あとがきまで入れて333ページあります。でも、パラパラとめくっていくと、読みやすそうな行間なので、プロローグを読んでみようと思ったら。。。え?それで?それで次はどうなるの??と、わくわくドキドキ、一気に読んでしまいました。この小説は、津軽で百年、食堂を続けている決して大きくはない、むしろ小さな蕎麦屋「大森食堂」の物語なんです。目次を見ると、大森哲夫大森陽一大森賢治と名前だけが書かれてあるので最初、びっくりしました。普通は、ちょっとしゃれたタイトルがついていると思うのですが。(笑)でもね、読んでみて、その意味が分かりました。「大森哲夫」のところは哲夫の視線で哲夫の言葉で。「大森陽一」のところは陽一の視線で陽一の言葉で。それぞれの心のヒダを実に上手く、巧妙に記してあるんです。とても上手い手法だな~と感心して気持ちよくなりました。最初に登場する 大森哲夫は、大森食堂の三代目。毎日、神棚に手を合わせてお願いすることは「今日もまた、普通の一日でありますように。。。」この一文を読んで、哲夫は、苦労人で、いろいろなことを経験してきている人なのだということが分かります。「今日も良き日でありますように。」とお願いするのが普通なのに、「普通」の素晴らしさ、ありがたさを知っている哲夫。こんな人の作った津軽蕎麦を食べてみたいな~と思いました。最後にありがとうと言える人生。「物事の終わりは必ず感謝でしめろ。」というのが大森食堂初代の大森賢治の教え。「ありがとうございました。」とお客さんに心から言える仕事。お客さんが喜んでくれる仕事に誇りを持っている。小さな小さなお店だけれど、そこには、100年の歴史があり、さまざまなドラマが潜んでいる。先ほど手を合わせていた神棚だって、それには、友情がたっぷり含まれている。そして、津軽塗りで作られた螺鈿の引き出し。(螺鈿(らでん)とは、漆器などの伝統工芸に用いられる装飾技法のひとつで、貝殻を使って表面にはめ込む手法でとてもきれいなものです。)この螺鈿の引き出しが、大きな深い感動を与えるんですよね~。親がいて、そしてそのまた親がいて、そしてそのまた親がいる。当たり前のことなのかもしれないけれど、そうやって引き継がれてきて、今の自分がいる。お世辞にも立派とは言えない生活をしているかもしれないけれど、でも、頑張ってこうして生きている。これは、生んでくれた親のおかげなのよね~。ってふと、自分の親のことを考えてみたりしました。大森食堂の100年の物語は、とても心温まるものでした。どんな家庭にも同じようなこうした物語があるのだと感じました。登場人物は津軽人なのですが、大森家の男性はシャイで口下手。津軽人の特徴をよくつかんでいるな~と思いました。世渡りが下手だけど、まじめで心根が優しい。そんな所を上手く描いているな~と思いました。優しい父と息子なんだけど、ちょっとした心のすれ違いで心に小さなわだかまりがあった。優しいが故に本心が言えない。でも、津軽に帰ってきて、父と子がテントで一夜を過ごした時に、不器用だけど温かいお互いの心のヒダに触れ合って、お互いの本心を知ることになり。。。ここのシーンが一番好きで感動しました。自然に涙があふれました。一方、女性陣は、口から先に生まれてきたような人も出てきて、そういう人も、津軽人にはおります。(笑)どっちかって言うと、女性の方が口達者な人が多いかな~(笑)何だか、津軽の風を感じて津軽に会いたくなった元津軽人の私でした。作者は、編集者だったこともあり、取材をとてもきっちりとされていて、こぎん刺しの謂れや津軽蕎麦の作り方など、私も初めて知ることが多くて、「へぇ~そうだったんだ!」と勉強になりました。また、弘前公園の桜のすごさは、何度か体験しているので分かりますが、夜桜の「襲われるような妖艶な美しさ」は今も脳裏に焼きついているので、そのシーンでは、小説に引き込まれました。そして、懐かしい「チリンチリンアイス」が出てきた時は、嬉しかったですよ~~☆津軽人ならではの喜び、でしょうか。(*^_^*)私の夫は東京人なので、焼き干しで出汁をとった津軽蕎麦が苦手なんです。私にとっての蕎麦は、やっぱり焼き干しで出汁をとった津軽蕎麦なので、こちらで食べる蕎麦が本当の意味で美味しい!と思ったことはないんですね~。だから、今度、久しぶりに津軽蕎麦を食べに行きたいなってこの小説を読んですご~~~く思いました。プロローグから最初のあたりを読んだ時には、もっと違うストーリー展開を私の中で考えていたのですがとても素直な、大森家の100年を綴った小説でした。初代と4代目のそっくりな性格とか、DNAって本当にすごいものだな~って思ったり。ニッコリ、ホッコリ、そしてしんみり。家族っていいな。故郷っていいな。友達っていいな。愛する人、場所を大切に、そして、地道に生きていくことの大切さ、素晴らしさも感じました。小学館さん、森沢明夫さん、とても素晴らしい小説を、桜の季節にプレゼントしてくださってありがとうございました。心が優しくなる小説でした。ステキな小説に出会えて、とっても嬉しかったです。(*^_^*)P.S 最後のページに、実際に取材した「津軽百年食堂」十店舗のリストが載っていました。今回の小説の舞台にはここのお店、2代目のモデルはここのお店。。。という風に、実際にある食堂から取材をして作り上げた小説であるということもいいな~と思いました。黒石の長崎家さんが、店内のモデルになっているそうなので今度、機会があったら是非行ってみたいな~と思いました。注目新刊続々登場!小学館よくよむコム奥の院読者モニター募集中★小学館よくよむコム奥の院ファンサイトbyモニタープラザ
まるみ 2009-04-30 16:44:47 提供:株式会社 小学館
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