『R+house -建築家と建てる家を、身近に、手軽に。-』
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■最近売れた本『刑務所なう。』ホリエモンが仮釈になって、ランキングがあがりました。けっこう105円で見かけたのに。もう一冊。『誤訳 大学教授の頭の程』定期的にランキングがあがるこの本。タイトルはかなり扇情的ですが、内容はそんなに批判的でなく、「後続の方はぜひ原典をあたるべし」という教訓のような本です。さて、とある本のモニターに当選しました。『資産価値の高い家づくり 22の知識』という本です。ということで、この本を読んだ感想です。そうですね・・・。いろいろ疑問がわく本でした。例えば、日本の住宅が30年しか持たないのは、住宅供給者と日本政府のしくんだこと、みたいな書き方になっている点、確かに戦後、そして高度経済成長期に住宅難に見舞われ、プレファブ住宅による大量供給が進みましたが、それは粗製乱造、ということではありません。と、これは『建築生産のオープンシステム』の著者、内田祥哉先生の弟子として、明言したいところです。寿命30年の最大の原因は、設備関係の大きな変動です。だって、今はエアコンのないおうちはないでしょうけど、30年前は、エアコンが各家庭になんてなかったですよ。減価償却っていう考え方で、建物の寿命は30年と規定されてるけど、実際は30年以上、皆さん使ってると思います。かくゆう私の実家も、1984年くらいに建てたから、もうすぐ30年たちますが、確かに外装とか傷んでますし、壁紙とかもかなりきてますが、姉夫婦が住んでるし、建物としての価値がゼロにはなっていません。ただ、固定資産税的には、建物の価値はゼロ。ちょっと、そのへんの書きっぷりが気になりました。あと、「高気密高断熱がベスト!」という書き方も、ちょっと疑問を呈したい。日本の省エネ基準はドイツに比べて緩い!と書いてますが、ドイツと日本じゃ気候がぜんぜん違うわけで、日本国内でも、北海道では基準を厳しくできるが、南に下るほど緩くせざるを得ない。ドイツは北海道より緯度が高いですからね。なぜ省エネ基準が南のほうほど緩くせざるを得ないかというと、冬の暖房より夏の冷房のほうが省エネ化が難しいからです。つまり、日本の住宅の快適性の基準は、冬の寒さより夏の快適さのほうが重要。夏の快適さを高気密で過ごすって、窓締め切って過ごすんかい?! て話です。私は、住環境の快適性のキモは換気!と信じています。住宅を傷める結露にしても、蒸し暑い日本の夏をやり過ごすにもとにかく換気! 南北方向の風通しがベスト!高気密高断熱って、締め切ってエアコン、では、この本の目指す家づくりと違うのでは。計画換気のために高気密がベスト、という意見をよく聞きますが、日本は、ちょっとした微気象で風を起こせる気候なのです。自然換気でも十分に快適、というのが私の持論。ちなみに、換気については、『環境としての建築』という名著をぜひ読まれたし!著者は、ファイナンシャルに強い方たちのようで、長期優良住宅への優遇措置とか住宅ローンの借り方などの情報はすごく有効と思いました。ただ、建設技術の面では、例えばエクスナレッジあたりの本のほうが実際的と思います。資産(?)価値のある本づくりとは?!ずっと読み続けられる本の要諦は、テーマ・データ・メッセージ につきると思います。このテーマ・データ・メッセージは、学生時代、レポート作成の際に心がける点として先生から聞いた方も多いかと思います。この本の場合、「資産価値の高い家づくり」というテーマは、普遍性もあり、テーマとしてよいと思います。データの面でも、環境基準・基礎工法・住宅ローンの金利タイプなどいろいろ入っていて、有用と思います。ただ、メッセージ性としては、設備性能・躯体性能からファイナンシャルまで盛り込んだ分ちょっとぼやけてしまったんじゃないかな。なんにしろ、「22の知識」というのは、多すぎと思った。こういうのは、要点をしぼるなら3~7、網羅的にやるなら100くらいにしないとね。ハッピーリッチアカデミーファンサイト参加中
にゃんこ先生 2013-04-07 00:16:29 提供:ハイアス・アンド・カンパニー株式会社
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個人最大の資産は「住宅」です。その資産の価値が30年で「ゼロ」になってしまう家ではなく、「資産価値を維持できる家」を多くの方に手にしていただきたいと考えております。