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和泉式部(2)
恋多き女、男好きと宮中であれこれ噂され、それに反抗する場面もあったようである。
かつてどの文献だったか忘れたが、そのようなことを書いていた書物を目にしたことがあった。
後拾遺の歌の中に、「ぬれぎぬと 人にはいはん 紫の 根摺りの衣 表着(うはぎ)なりとも」とある。
※あなたが表でなにを言おうとも、どうぞどうぞです。私は、濡れ衣だと堂々というつもりですから
ただ、この歌は自分自身のことではなく、娘がある男にへんな噂を流されそうになって母親として毅然たる態度を歌にしたものであるが、自分自身のこともこの歌に託されているように思えてならないのである。
自分では、恋多き女とは決して思っていなかったのではないだろうか。
逃げて逃げて逃げたこともあった。
それでも、どうしても自分を求めてくれる男が現れたから、その男のために尽くした。という、実に女女(おんなおんな)していたのではないのだろうか。
彼女自身は、運命の男を待ち続けたと言っても過言ではない気がするのである。
確かに愛した男はいた。
だけど、本当にその男は運命の男だったのであろうか。
そのことを思わせるような歌が残っている。
「つれづれと 空ぞ見らるる 思う人 天降(あまくだ)りこん ものならなくに」
※ついぼんやりと空を見てしまう。思う人が天から降りてくることはないのだけど。
師宮(そちのみや)没後に詠んだ哀愁説や恋人がどこかに行って傍にいなくなったことを嘆く説など幾つかの説があるが、私は、架空のいつか天から降りてくる運命の男を待ち望んでいると思うのである。
高木和子氏著の「和泉式部」の中に、私と同じようなことを感じてるところを見つけたときは、なんとも言いようのない嬉しさが込み上げてきて、「やっぱり!」と思わず叫んでしまったことを思い出した。
師宮(そちのみや)のことは追々書いていくつもりである。
おそらく和泉式部が、生涯の中で一番愛した男である。
彼女は、男好きではなく、男をその気にさせる勘違いさせる何かがあったのだろう。
彼女は、贈答歌を得意としていたから、その歌の中に思わせ薬でも入れていたから、男はコロリとなったのかもしれない。
和泉式部は、自分の言葉にそんな強烈な思わせ薬が潜んでいるとは、全く感じていなかったのかもしれない。
私の和泉式部の好きな歌のひとつに、「思はむと 思ひし人と 思ひしに 思ひしかとも 思ほえしかな」がある。
和泉式部が道長の選によって、一条天皇の中宮(中宮=天皇の妻)の彰子(しょうし)に仕えることとなったときにすでに伊勢大輔(たいふ)が仕えていて、妙に気が合って長々と話をしたあとに、和泉式部が贈った歌である。
上の「思はむと・・・」の注釈は
※仲良くなりたいと思える人だなと思っていましたが、実際に会ったら思ったとおりの人でした。
となる。
こんな歌をもらったら、みなさんはどう思うのだろうか?
私なら、もう頭のなかが下心でいっぱいになることは確かである。
すぐに伊勢大輔から返歌が、「君をわれ おもはざりせば 我をきみ 思はむとしも 思はましやは」
※私のほうこそあなたのことを考えていたのです。 そうでなければ、私があなたのことを気にしているとはお気づきにならなかったのではないですか?
伊勢も嬉しくてしょうがなかったはずである。
伊勢大輔が女性だったことが残念ではあるが!
でも、女が女にこんな歌を贈るくらいだから、男にはもっと思わせ薬の入った歌を詠んでいたのではないかと。
彼女の魔性は、きっと彼女自身も知らなかったのではないだろうと思うのである。
と、いうことで次回に続く^^!
第三回は、思わせ薬がどんなに強烈であったかを書いてみようと思う。
「ぼんやりと 空を眺むる その顔に 我は惹かれて 君を眺むる 」
「宵ごとに 君を恋いうる 歌を詠む 酒薄くなる ばかりなりけり 」
おいおい^^和歌
「天降(くだ)り 現われし女(ひと) 運命と 酒の席での くどき文句に ^^」(おいおい^^)!!
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ジャンル:芸術
cafepisuke 2014-12-26 00:00:00 提供:株式会社かば田食品
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今日ここまで私どもが成長して来られたのも皆様のおかげと、心より感謝申し上げます。
かば田はめんたいの専門店として、仕入れから製造、販売まで一貫して自社で行なってまいりました。そこで学んだことは、変わらない味を守り続けることの大切さです。
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