私の実の母はすでに他界していますが、生前は料理がとても好きな人でした。
貧しい生活の中でも、３人の子供に美味しいものを食べさせたい一心だったのでしょうね、いろいろ工夫して手作りの料理を食べさせてもらったことを思い出します。
戦争中（私はまだ生まれてはいません）中国に渡り、戦後生まれたばかりの上の姉を連れ命からがら引き揚げてきたそうです。
もう少しで、姉は残留孤児になるところだったと聞いたことがあります。
その母のお得意料理は、中国で覚えた中華料理でした。

小さいころ何度も食べて美味しかったのは、皮から作る餃子。
もちもちの皮に、家族総出で肉あんを包み焼いて食べたり、水餃子にして食べたりしたことを今でも思い出します。
春餅も美味しかったなぁ。
小麦粉を水で溶いてねかせておいたものに、胡麻やネギを混ぜ込んでごま油で香ばしく焼いたもの（だったような）
それからじゃじゃ麺。
うどんの上に、もやしやキュウリを載せて、ひき肉たっぷりの肉みそをのっけて食べたんでした。

嫁に来てから、懐かしい味を思い出し母に作ってとせがんだことがあったけれど、その頃には自分で作る元気はなかったのでしょうね。とうとう作り方を教わる時間もなく、遠い世界へと旅立ってしまいました。
後から、作り方を教わっておけばよかったと後悔したものです。

もうすぐ母の日。
息子たちは、おふくろの味を覚えているだろうか？
そう思って、彼らにとってのおふくろの味はなんだろう？と思った私。

毎日バタバタして、大したものは作っていなかったけど、去年結婚した長男が帰省した時に、シュウマイの作り方は？って聞いたことがあったっけ。
彼にとってのおふくろの味は、シュウマイですか？！

ばあちゃんの味が、そのまま受け継がれていたのかなぁと、ちょっと不思議な気がしました。




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るいとも 　 2011-04-25 22:58:05 提供：株式会社Ｊ-オイルミルズ