自宅を始めとし屋内にダニが繁殖する為には3つの条件が揃う必要があります。
ダニの繁殖条件を理解しておくと、ダニが繁殖しづらい環境を作れるんです!
この記事ではダニの発生条件・ダニを目視で確認できる便利グッズ・場所ごとのダニ対策についてご紹介します。
ダニが繁殖する3つの条件
法政大学国際文化学部でダニの研究を行っている島野智之教授の著書「ダニのはなし-人間との関り-」を始めとし、3冊のダニに関する本を参考にして記事を執筆しました。
他の参考著書については記事の最後に記載しています。
温度・湿度がある
ダニは基本的には、温度20~30℃・湿度60%~80%の高温多湿な環境で繁殖します。
ただし15℃程度を好むニクダニ類や湿度60%以下でも繁殖できるチリダニ類などもいて、ダニの種類によって繁殖しやすい環境が違うのでご注意ください。
屋内に生息するダニの数を減らす最も効果的なのが、湿度を低く保つ対策です。外気湿度が低くなる冬の時期に室内湿度を50%前後に保っておくと、夏のダニ発生数をかなり減らせます。
屋内に発生するダニは低湿度に弱く、冬期にダニ数を少なくしておけば高温多湿の夏期になってもダニの異常発生は起こりません。部屋の湿度・温度を管理する為に、各部屋に正確な湿度計もしくは温度計を設置しておくのもおすすめです。
餌があること
ダニの種類によって、餌になる物質が異なります。湿度60%以下でも繁殖できる特徴を持つチリダニ類は、ヒトや動物のフケが大好物です。その為古い家やペットを飼っている家で発生しやすい傾向があります。
一方カビを好むダニが、畳や寝具・食品等に発生することが多いナミホコリダニや高湿度のある流し台の下で発生するコナダニ類です。
潜れる場所があること
ダニは畳・じゅうたん・布団・ぬいぐるみなど潜り込めるような住処がある場所を好みます。屋内で発生するダニ類のほとんどは、体長0.2~0.5mmで体幅0.05~0.1mmの大きさです。
ダニは暗い場所を好む為、畳表のイグサの網目や絨毯・綿布団の生地の目から潜り込んで産卵をします。その為ダニの数は畳や絨毯の表面よりも内部に多く存在しているのです。表面と裏面でのダニの数はなんと200倍300倍も違っています。
「ダニ目視キット」で自分の目でダニを確認!
ダニ捕りロボファンサイト参加中
ダニの存在は気になるけど、目で見えないくらい小さいから自分の家にダニがいるのかなんて気付けない…。そんな時におすすめなのがダニ目視キット(日革研究所)です。
なんとこのダニ目視キット、ルーペやスマホ用レンズを使用してダニの存在を自分の目で確認できるんです!
セット内容
ダニ目視キットに入っているセット内容をご紹介します。
・ダニ目視キット 1個
・15倍ルーペ 1個
・スマホ用マクロレンズ 1個
スマホレンズはクリップタイプなので、簡単に取り付けられます。
日革研究所 ダニ目視キット(1個組、マイクロレンズ付き)
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利用手順と使用した感想
①カーペット・畳・布団の下など、気になる部分にダニ目視キットを設置!
今回私がダニ目視キットを設置したのは、寝室のカーペットの下。最後に掃除機をかけた日から2週間後に設置しました。
②設置してから3日~1週間後に付属のルーペで確認。今回私はモニターサイト「モニプラファンブログ」で募集されていたモニターに応募したので、15日間設置するように指定されていました。
2週間掃除機をかけていない状態でスタート+15日間設置したので、1ヶ月間掃除機をかけなかった時の状態がわかります。
③設置期間終了後付属のルーペやスマホ用マクロレンズで観察。
遠目でも、何かが入っているのがわかるのではないでしょうか…。
▼マクロレンズ
▼ルーペ
いました、いました…( ;∀;)
掃除機をかけて1ヶ月も経過したら、こんな状態になるんですね。見た目は綺麗でも、最低でも週に1回掃除機をかける必要があることがわかりました。
日革研究所では、ダニ目視キット専用のスマホアプリも開発されています。
ダニAI判定
開発元:NIKKAKU LABORATORY無料posted withアプリーチ
観察時に専用アプリを利用すると、さらに細かくダニを観察できます!ダニの種類や正確な数を教えてくれるので、観察後のダニ対策にもかなり役立ちます。
また日革研究所ではダニ目視キットに加えて、観察して見つけたダニを除去してくれる「ダニ捕りロボ」も販売されています。
日革研究所 ダニ捕りロボ レギュラーサイズ1個
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ダニ目視キットと同様に置くだけでダニを除去してくれるので、かなり便利です!
場所ごとに最適なダニ対策がある
ダニの中には、人を刺す種類のダニもいます。二の腕など皮膚の柔らかい部分を刺されることが多く、刺されると赤くなってかゆみを伴うこともあるんです。
それぞれの場所に適したダニ対策を理解して、ダニ被害を事前に防ぎましょう。
畳のダニ対策
ダニは暗い場所を好み、光を嫌う背光性という性質を持っています。部屋が明るいうちには畳の内部に隠れている為、掃除機をかける時には部屋を一度暗くするのがおすすめです。
普通に掃除機をかけた場合と、部屋を1時間・6時間暗くしてから掃除機をかけた場合比のダニの除去数を比較した実験があります。(参考著書「NHKためしてガッテン「暮らし」の知恵袋事典」より)
なんと1時間暗くしてからだと1.8倍、6時間暗くしてからだと3倍のダニが除去できていたのです!
また初夏に週1回藁床畳表面の掃除機かけを14ヶ月間行い続けると、翌夏にはダニの発生数が7割減になるという報告もされています。化学畳の場合、最初の1ヶ月は週1回、その後1~2日に1回掃除機をかけると4ヶ月後には9割減になっていました。(参考著書「ダニのはなし ―人間との関わり―」より)
畳のダニ対策を行う場合、畳の上に絨毯や花ござは敷かないように注意しましょう。畳の上に絨毯や花ござを敷くと、イグサ表面と絨毯や花ござの間の湿度が高くなり、多種類のダニの増殖を招いてしまいます。
絨毯のダニ対策
絨毯は表面から掃除機をかけても、内部まで吸引力が届きません。絨毯の内部に発生しているダニは除去しにくいので、絨毯は時々外で干し裏側を日光に当てながら布団叩きで叩いてから掃除機をかけましょう。
叩くことでダニが表面に浮き上がり、普通に掃除機をかけるよりも3割以上多くダニを除去できます。
また絨毯をホットカーペットの上に敷いて、50℃の熱で温めてから掃除機をかけるのもおすすめです。温めることで絨毯表面に生きたダニが上がってくるので、掃除機かけで除去できるダニの数が増えます。
また畳のダニ対策で紹介したように、ダニの習性を利用して1~6時間暗くしてから掃除機をかけるのも効果的です。深夜に掃除を行うと近所迷惑になってしまうので、カーテンや雨戸などを上手く活用して部屋を暗くしましょう。
台所のダニ対策
チリダニ類はタンパク質を好んで摂食します。タンパク質を含んだ食品の保管方法には注意が必要です。
開封して調理に使用後残ったお好み焼き粉や小麦粉などを常温で保管していると、袋内にダニが侵入して繁殖してしまいます。
ダニが繁殖した粉末を使った料理を食べてアナフィラキシーショックを起こす症状を、アメリカでは「パンケーキシンドローム」と呼んでいます。(参考著書「「大人のアレルギー」は腸で治す」より)
3種類のお好み焼き粉で薄力粉にダニを雄10匹・雌10匹ずつ入れて繁殖させると、6週間後には3種類のお好み焼き粉で薄力粉よりも多くのダニが繁殖していました。(参考著書「ダニのはなし ―人間との関わり―」より)
粉類の他にも、コナダニ類・ニクダニ類・チリダニ類等が繁殖する菓子類、干し肉や干し魚、ドライフルーツ類、チーズなどの保管方法にも注意しましょう。
ダニは約4℃では繁殖できないので、開封した食品類は冷蔵庫に入れて保管してください。また常温保存できる菓子類が冷蔵庫に入らない場合は、1ヶ月以内に早めに使い切りましょう。3ヶ月あれば2m以上の高さの場所に保管したお菓子でもダニは侵入してしまいます。
寝具・寝室のダニ対策
睡眠中に突然咳き込んでしまう時には、布団や枕から空気中に飛散したダニアレルゲン(ダニの糞や虫体)を吸い込んでいる可能性が考えられます。脱糞直後の糞は乾燥すると粉々になりやすく、軽いので空気中に浮きやすく、簡単に気管に入ってしまうのです。
シーツや枕カバーなどのダニ・ダニアレルゲンは、洗濯すると90%以上除去できます。毛布など厚手のものの場合、ダニの糞は9割落ちるのですがダニ本体は2割程度しか落ちません。
また多くのダニは湿度が60%以下になると仮死状態になる為、布団を天日に干して乾燥するとダニの繁殖を防ぐことができます。
枕の上に大きなタオルを広げてタオルのみ毎日交換するのも効果的です。生きているダニはタオルのような布地を好み、生きているダニのみが糞をします。
圧縮袋で布団を収納する時には、乾燥剤を入れておきましょう。ダニは圧縮袋内で窒息死はしないのですが、乾燥剤を入れると乾燥死します。
ダニアレルギー対策
アレルギー疾患が気になる人には、高密度繊維の布団や枕カバーがおすすめです。ダニは高密度繊維を通過できないので、簡単な掃除機かけだけで表面のダニを除去できます。
また細かいダニアレルゲンや空気中の軽い汚染物は床上20~30cmくらいの場所を浮遊するので、アレルギー疾患が気になる人は30cm以上の高さのあるベッドに寝るのがおすすめです。二段ベッドの上段なら、かなり高い確率でダニアレルギンを回避できます。
ダニアレルギーの原因になるのは、ダニの死骸や糞に含まれているタンパク質です。実は生きているダニはダニアレルギーの原因にはなりません。
ダニアレルギーの方が注意しておきたいのが、布団叩きです。ダニが表面近くに出てくるので掃除機前には効果的ですが、布団を叩くことで死骸がバラバラにくだけてより吸い込みやすい状態になってしまいます。
週に1回のペースで敷き布団と掛け布団の両方を片面あたり40秒掃除機がけを行ったところ、喘息の症状が劇的に改善したという調査結果が出ているのです。(参考著書「NHKためしてガッテン「暮らし」の知恵袋事典」より)
ダニがアレルゲンとなる疾患には、アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎・気管支喘息などがあります。これらのアレルギーを持つ人は、「パンケーキシンドローム」(ダニが繁殖した粉末を使用した料理を食べてアナフィラキシーショックを起こす症状)になりやすいので十分な注意が必要です。
日本で起きている「パンケーキシンドローム」のうち、90%がお好み焼き粉が原因で発症しています。(参考著書「「大人のアレルギー」は腸で治す」より)
粉類を使用する場合、1回で使いきれるサイズのものを購入するようにしましょう。
まとめ
なんだか体の調子が悪いけど、原因がわからない…。布団に入ると咳き込んだり痒みを感じたりする…。そんな時にはダニアレルギーの可能性も疑ってみましょう。
今ダニアレルギーでない方でも、ストレス・偏食・体の機能低下などによりダニアレルギーを発症してしまう場合もあります。
ダニがきっかけで体の不調を招いてしまわないように、日頃から注意しておきましょう。
参考著書
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日革研究所はダニの生物学的な研究を行い、安全性の高い、より効果的なダニ対策製品の開発を20年以上続けています。お客様に満足していだだける商品づくりを実現するために、お客様の声を真摯に受け止め、製品改善に取り組んで参ります。※有限会社ティシビィジャパンはダニ対策商品「ダニ捕りロボ」の総販売元です。