暮らし拝見 木の家 MyStyle vol.16
東側のバルコニーは約6畳ほどの広さ。兄弟はここでベーゴマをしたりプロレスをしたり縄跳びをしたり、
思う存分活用している。「友だちが来たときも、ここで遊ぶよ!」とのこと。 見学会に参加して納得
良き家づくりのパートナーとの出会い 穏やかな水流の黒石川がせせらぐ焼津市の住宅街。川向かいに佇むM邸には、外から見てもひときわ目立つ大きなバルコニーがあります。
次男の小学校入学に合わせ、家づくりを計画されたMさん。ハウスメーカーと合同開催される住宅見学会のチラシを見て、クチコミで以前から気になっていた近藤建設工業の建物を見学しに行きました。
見学会で実際に近藤建設工業が建てた家を見て、デザインや木の温かみに心惹かれたというMさん。「ここに家づくりをお任せしたい」と自然に納得できたとのことで、さっそく近藤建設工業に依頼し、Mさんの家づくりがスタートしました。そして付き合いがはじまると、きめ細やかで丁寧な仕事ぶりを知り、「ここに任せたい」と感じたことに間違いがなかったと確信。Mさんにとって近藤建設工業は、気がつけば頼もしい家づくりのパートナーになっていました。
「面と向かっては照れくさくてなかなか言えませんが、本当にダメなところがひとつもない、文句もひとつもない、とても信頼できる工務店です。どんなに小さなことでも親身になって相談にのってくれました。営業の段階から設計に入っても、設計担当と営業担当が2人体制でフォローしてくれる。同じ相談を2人それぞれに聞いてもらうことで、アイデアの幅が広がることもありました」(ご主人) 図面に何度も間取りを描き
試行錯誤とキャッチボールを重ね
イメージをかたちに当初は土地に合わせたプランが用意されていましたが、Mさんは「こんな家に住みたい」というイメージをすでにもっていたため、それに沿ってゼロから練り直しました。Mさんが抱いていたイメージは大きくふたつ。より日当たりのよい2階に広いリビングをつくる、そして、リビングとひとつづきになった、できるだけ大きなバルコニーがほしいということ。工法に条件はありませんでしたが、Mさんの思い描く大空間のプランを叶えるのにマッチしていたのがSE構法だったため、重量木骨の家で建てることに決めたそうです。
「家業が建物の空調設備を扱っている会社なので、私も仕事でたくさんの家の屋根裏や床下など隠された部分を覗いてきました。その際“柱と梁がこんなで大丈夫なのかな?”なんて不安に思うこともたびたびありまして、木造家屋の構造には少し疑問もあったんです。それが、近藤建設工業さんのショールームでSE構法の柱と梁、接合部を目の当たりにしたら、とてもスムーズに納得できた。これなら自分の家を安心して建てられると確信しましたね」(ご主人)
プランニングがはじまるとMさんは、自分たちが考えるわが家のイメージを伝えるためにせっせとインターネットで画像を集め、担当者に見せました。それらを受けて具体的なプランを提案し、ときにはプロの視点からアドバイス。そんなキャッチボールのようなやりとりを重ねながら家づくりを進めたMさん。細かい配置がまだ描かれていない空の図面用紙をバサリと渡され「好きなように配置を考えていいですよ」と言われ、何枚も描いては試行錯誤を繰り返したのだとか。「手間も時間もかかることを承知で、100%好きにやらせてくれたんです。それでいて、使い勝手を考えて こうしたほうがいいのでは”という点があれば、遠慮せずに提案してくれる。ひとつひとつを丁寧に決めていくことができたので、後になって後悔した点は何もありません」(Mさん)。プランニングを担当した近藤建設工業の齊藤正司さんも「Mさんのもっていたイメージを何度もやりとりしながらかたちにしていく。お互いに妥協せず、一緒になってつくりあげていく作業をさせていただけて、こちらも本当に楽しませていただきました」と語り、双方の言葉から家づくりの達成感、完成した家への愛情がうかがえます。
第2のリビングとなる
バルコニーはできる限り大きく!
開放感あふれるLDKの大空間
M邸の間取りはとてもシンプル。夫婦と小学校1年生、2年生の兄弟、家族みんなが家にいるほとんどの時間を過ごすという2階は、柱や壁に遮られないゆったりとしたLDKだけ。南側にたっぷりと間口を設け、さらに東側には、M邸のシンボルともいえる大きなバルコニーがリビングの延長のように広がります。なんでも、建物とのバランスを考えながら土地ぎりぎりのところまで、最大限確保できる広さにしたのだとか。室内の床は子どもが素足で触れるのに足あたりやさしく気持ちがいいからと、近藤建設工業から提案されたヒノキのフローリングを採用。やんちゃ盛りの兄弟にとってリビングとバルコニーの大空間は、はしゃぎまわるのにこのうえない遊び場となっており、日差し心地よいこのフロアにはいつも、お日様にも負けない元気いっぱいの声が響いています。
そしてバルコニーとリビングの先にあるアイランドのキッチンは、そんな兄弟を見守るのにちょうどいい奥様の基地。「料理をしながらふたりの姿が見えるので安心。大きな窓からは空も見えてとってもきもちがいいんですよ」とのこと。齊藤さんのアイデアでキッチン奥にユーティリティーとバスを配置したため、動線がとてもよく、家事が効率よくはかどります。
また、M邸では奥様がひとりのときテレビを消して音楽を聴いていることが多く、リビングにはCDをたくさん収納できる天井まで届くほどの大きな収納を造り付けました。上下は扉をつけ、中央はオープン。これもMさんが以前からもっていたイメージをかたちにしたもので、オープンの部分には写真やフィギュアを飾り、ランドセルもさっと入れられるので、子どもたちが学校から帰ってきて自分でしまうのにも便利。奥様は、子どもの勉強スペース用にと設けたキッチン脇のデスクに着き、好きな音楽を聴きながら読書をしたりまったり過ごしたりするのが今いちばんお気に入りの時間なのだそうです。そしてご主人も「このLDKが心地よくて、家にいる時間が多くなった気がします。明るくて広々しているというだけで、気持ちが全然違うんですよね」と大満足。以前のアパートは日当たりが悪かったこともあり、陽がさんさんと注ぐのびのびとした空間が、ご夫婦にとっては何より嬉しいのだそうです。
1階玄関はご主人の希望で、6畳の和室に直結した土間風のつくりにしました。扉を開ければちょっとした来客も靴をはいたまま畳に腰かけることができ、ご近所とのコミュニケーションにも一役。内と外を緩やかにつなぐことで、開放感も演出します。和室は客間のほか、寝室としても使用。そして和室の隣には12畳の子ども部屋を設けました。
「子ども部屋は今はまだ使っていませんが、いつか自分の部屋が欲しいといい出したときのための備え。半分に間仕切りできるように扉を2つ設置しましたが、兄弟というより友だちのような感覚で仲の良いふたりなので、まだまだ使うのは先になりそうですね」(ご主人)
プランニングをはじめた家づくり初期のころ、打ち合わせにM邸のアパートを訪れた際、兄弟がにぎやかに遊ぶ様子を見た齊藤さんは、ご夫婦はもちろんのこと「このふたりの子どもさんたちがずっと楽しく過ごせる家を絶対につくってあげたい」と心に誓ったのだとか。そんな想いを知ってか知らずか、リビングとバルコニーで元気いっぱいに遊ぶ子どもたち。まだ誕生したばかりの家とともに歩み、成長していく日々が楽しみです。