令和元年。
新しい時代のスタートになりましたね。
平成がスタートした時は自粛ムード満載でしたが、令和のスタートは祝賀ムード一杯で何となく晴れやかな気持ちになりますね。
こんにちは!
当ブログにお越し下さりありがとうございます♪
フードコーディネーター&国際中医薬膳師のゆりぽむです。
先日江戸時代の料理本「豆腐百珍」より「第58番 玲瓏(こおり・氷)豆腐」なるものをご紹介いたしました↓(こちらです)
これは豆腐をゼラチンや寒天などで固めたもので、水菓子的に頂く「水信玄餅」の豆腐入りって感じで頂く事が多いお料理(デザート?)です。
が、私は出汁の風味が効いている「食事」的(酒のアテ)に頂きたいと言う事もあり、だしの旨味を効かせたゼリーで固めた次第です。
今日はそんな「ゼリー化」させるためのブツ「ゼラチン」と「アガー」についてのお話です。
続きで紹介しておりますので、良かったららご覧下さいね。
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今回はニッタバイオさんの「ニューシルバー(ゼラチン)」と「クールアガー」の2種から「クールアガー」を使用いたしました。
ゼリーやババロアを作る時に何を使って固めるかと言う時に
・寒天
・ゼラチン
・アガー
等が挙げられると思うのですが、それぞれの違いって知っている様でよく分からない、そしてどう使い分けするのかなぁ?と言うのが正直な所かもしれません。
薬膳では何由来かでその効能が決まってきますので、薬膳料理を作るとなると同じゲル化(固める)際にも、症状に応じて使い分けというのが発生してくる次第です。
さて、今回はニッタバイオさんから届いたゼラチンとアガーの2種類があるのでその2つをまとめていますので、使い分けの参考にして頂けたらと思います(^^)
■ゼラチン…動物性由来
動物の骨や皮に多く含まれるコラーゲンを熱水で抽出した、糖分・脂肪分ゼロの純粋な高タンパク質食品です。
低コレステロールで低プリン体、消化吸収が良くカロリー控え目です。
牛、豚、魚では、若干アミノ酸構成が異なりますが、栄養的にはほとんど変わりません。
ゼラチン粉末は、色味はやや黄色がかっており粗めなのも特徴。
【特徴】
・ぷるんとした弾力がある
・口どけが良い(ムースやババロア、食事系ゼリーに向いている)
・冷やして固まる・加熱で溶ける
・こくを出す
・ツヤを出す
・泡を保つ
・食感を変える
・水分が出にくい(ホイップなどの飾り付けが可能)
・容器に張り付きやすい(取り出す際は容器をお湯にさっと浸けて周りを溶かす)
・煮沸すると固まりにくい
・生のトロピカルフルーツ(パイナップル・キウイなど)はゼラチンを分解する酵素があるので固まらない(
使用の際は短時間加熱や缶詰を利用)
【使い方】
・溶かす温度は45度以上
・固まる温度は15度~ 10度以下の冷却が必要
■アガー…海藻由来
海藻から抽出した多糖類が主原料のゼリーの素で、食物繊維を含んでいます。
無色透明で、無味・無臭なので素材の色や味をそのまま活かしたゼリーが作れます。
固まるのが早いく常温で溶けにくいゼリーが出来るので、柔らか食作りにもおすすめです。
アガー粉末はサラサラとした目の細かい白い粉状なのが特徴。
【特徴】
・ゼラチンと寒天の長所を合わせ持つ
・固まるのが早い
・1度溶かしてもまた固まる
・常温でも溶けにくい
・ツルリと滑らかな食感
・崩れ良い
・水分が出やすいので飾り付け(ホイップなど)は注意が必要
・容器から取り出し安い
・酸味の強い果汁などと煮立てると固まりにくい(または固まらない)
【使い方】
溶かす温度は90度以上(この製品は水に加えて加熱するタイプ、製品によっては90度以上の熱湯に加えて溶かす必要がある)
固まる温度は50度ぐらいから 25度以下の冷却が必要
と、この様な違いがあります。
おさらいすると
■原材料:動物性(ゼラチン)と植物性(アガー)の違い
■溶かす温度:45度~(ゼラチン)と90度~(アガー)の違い
■固まる温度:15度以下(ゼラチン)と50度以下(アガー)の違い
■食感:ぷるぷる(ゼラチン)とつるり(アガー)
といった感じでしょうか。
他にも細かな違いはありますが、料理や製菓に使うのならこの4点ぐらいを意識しておけば使い分けが出来るかなぁと思います。
ちなみに、学校で製菓実習を行う…なんて言う時は、限られた時間(2時間)の中で調理・試食・片付けまでと行うため、ゼリーやババロアなどの冷やし固める系は結構リスキーなんです。
なので、固まる温度が高温からスタートするアガーは調理実習の強い味方だったりします。
私は、ババロアやムース、ゼリーはゼラチンを使う事が多く
これはパプリカのムースです
レシピはこちらです↓
杏仁豆腐は寒天やアガーを使っています。
また変わり種のゼラチンの使い方がこれです。
その名も
ゼラチンふりかけ!
これはゼラチンをそのまま使ってふりかけにしておりまして、レシピは過去の投稿のこちらをご覧下さいね。
■アンチエイジングに!?ゼラチンふりかけ
これもなかなか便利な使い方なんですよ♪
そして料理に使う際にはジュレ状にした出汁やつゆを結構作っています。
これはアガーを使う事の方が多いのですが、作っておくととても便利♪
(アガーを使う理由は常温で溶けにくいから)
このジュレの作り方は2010年にブログにも作り方をアップしているのですが、改めて再掲しておきますね。
過去の投稿分はこちら↓
クックパッドはこちら↓
上記レシピは
9年前に書いたもの
でして、当時のレシピだと水30gに対してアガー1gの比率で書いております。
当時と今では製品もちょっと違っておりますので、今回はニッタバイオラボさんのアガーを使ったレシピでジュレ作りを書いておきますね。
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■だし(出汁)ジュレ
<材料>
好みの味に調整した出汁:50cc
※めんつゆや白だし稀釈でも♪
クールアガー:小さじ1/2
1.耐熱容器に好みの味に調整した出汁とクールアガーを入れ良く混ぜます。
2.1をふんわりラップして、電子レンジ600Wで1分加熱して煮溶かし、冷やし固めます。
※鍋での加熱でも可、少量の時はレンジを使うと便利です。
3.使う時にはフォークなどでクラッシュして料理に添えて使います。
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ゲル化させたつゆや出汁は、料理の素材に絡みやすくなるのでとても便利なんです。
また、これを氷らせておくと手軽にシャーベットスタイルの料理を作る事が出来ます。
鰹のタタキジュレシャーベット仕立て
液体を凍らせただけでは溶けて流れてしまいますが、ゲル化(ゼリー状)のものを凍らせて使うと溶けた時にもジュレ状態で食材に残るので、こちらもお勧めの使い方。
↓鰹のタタキジュレシャーベット仕立てのレシピはこちらからご覧下さいね。
そして…先日の氷豆腐
記事はこちらからご覧下さいね↓
この氷豆腐は、お豆腐の食感が「ぷるぷる」と言う訳ではないので、ゼリー部分とお豆腐で差を出さない様にと言う事で、こちらはゼラチンではなくアガーを使用。
ゼラチンもアガーもそれぞれ口どけや食感による違いがあるので、それぞれの特徴を知ってどんな風に食べたいかで使い分けると楽しいですね。
と、令和最初の本日は、ゼラチンとアガーのお話でした。
そうそう、ニッタバイオラボといえば、大阪の会社で、コンビニ弁当に大革命を起こしたゼラチンの会社なんですよ。
ご存じでした?
今では当たり前の様に見かけるコンビニ弁当ののパスタやスープやシチューなんてものがありますが、汁物のお弁当は持ち帰り時にこぼしてしまうなどのデメリットを払拭したのがニッタバイオラボのゼラチンの技術なんです。
ゼラチンは、冷えるとゼリー状に固まりますが溶けると液体になります。
この性質を利用して商品が開発されていったんですね。
そして食品だけではなく医療を始めとした様々な分野でもゼラチンの技術は大活躍です。
ゼラチンの国内シェア59%を誇る素晴らしい会社が、大阪にある事を誇りに思います(^^)
それではまた!
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~12月9日